冬に入ってから訪れる祭りの色彩 - 日立市、小木津山自然公園
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立冬も過ぎ、まだそんなに寒くはないものの、いよいよ冬だ。
それなら水辺の森の中を歩こうかと思った。
歩く道のあちこちにベンチが置かれているのだが、普段、それらのベンチに座っている人を見たことがない。
と思ったら、今日はベンチを使っている人を多く見かけた。天気は晴天、しかも紅葉がまだ初期とは言え、始まりつつあるからだろう。
紅葉は今年最後の賑わいの色彩と言え、同時に、冬に入る最初の色彩とも言える。なんとなくだが、紅葉もまた、循環する季節のランドマークの内の一つだから、祭りの色と考えても良いだろうと思うのだ。
あちこちに岩が転がっているのが特徴的な森だが、そんじょそこらの岩ではない。
五億年前の地層が露出しているエリアだから、転がっている岩にも気合が入っている。
かどうかは、わからないが、独特の雰囲気を持つエリアなのは間違いない。
歩いていると、耳元でブブブブという昆虫の羽音が聞こえた。
見るとギンヤンマだった。肩に止まろうと画策?しているかのようだった。まだトンボがいるんだなあと思った。
なんとなくだが、この季節に残るギンヤンマもまた、この祭りの場にはふさわしいと思うのだ。