スス は じぶん の あし の ゆび を パタパタ うごかし うなずきました。
そして、からだ を いぬ の おなか の け のなかに うずめました。
スス の ながい いちにち が おわりました。
つぎ の あさ に なりました。
スス が とびおきると、いぬ も からだ をおこしました。
いぬ は、ふぁあ と おおきく のび を しました。
スス は、 じめん の うえ から いぬ を みあげ、ゆっくり おおきく はなしかけま
す。
「ぼく、わかったよ。どうして はんたい ばかり ながぐつ を はく のか。」
「ほんとう!! すごいじゃない!!」
いぬ は はなさき で スス を つつくと、 スス は しりもちを つきました。
「なんだよ。 いたいじゃないか・・・」
「ごめんね。だって、 うれしすぎて、 ちから が はいりすぎちゃったの。」
ふたり は め を あわせて 、わらってしまいました。
いえ の なか から おかあさん の こえ が きこえてきました。
「おせんたく を そと に ほして くるから おりこうに あそんで いてね!!」
スス は いえ の ほう に ふりむき
「いまだ!!」
と れんが の かべ を いそいで のぼります。
「がんばって!!」
したから、 しんぱいそうに いぬ は こえ を かけます。
まど に つくと、スス は いぬ の ほう を ふりかえり、うなずきました。
スス は まど から いえ の なか を かくにん しました。
そして、 いえ の なか へ と とびこみました。
いえ の なか へ はいると、おんな の こ が ひとり で ぬいぐるみ で あそんで
いました。
ゆっくり スス は おんな の こ の まえ に すすみます。
おんな の こ は スス に き が つき、あそんでいる て を とめました。
スス は クルッ と うしろを むき、せなか を おんな の こ に みせました。
スス は きていた シャツ を ぬぎました。
すると、せなか に ある、まっしろ な はね が あらわれました。
まっしろ な わたげ の ような しろい はね。ふわり ふわり と いき を します。
「きみ は てんし だった ひ の こと を おもいだしたんだね。ぼくね、 やっと わ
かったんだ。ながぐつ を はんたい に はく と、 てんし の はね の かたち に
なることを さ。きっと きみ は あおい はね を もっていた てんし だったんだ
ね。」
おんな の こ は こっくり と うなずきました。
「てんし だった ひ の こと なつかしくなったんだね。あおい はね だいすき だった
んだね。 」
スス が そういうと、 おんな の こ は、スス の そば に よちよち あるいてきまし
た。
せなか を むけている スス には おんな の こ が あるく すがた が みえません。
だけど、 あるく おと が、また いちだん と たくましくなっている のが わかりまし
た。
おんな の こ は、スス の せなか の はね に ふれると、 「きゃっ きゃっ」と こ
えを あげて わらいます。
スス の め から なみだ が つぎつぎ と こぼれて いきました。
すると、スス の からだ が ゆっくり きえて いきました・・・
スス が きづいた とき には、スス は ひとり くもの うえ に かえって きていまし
た。
ないている スス の まえ に かみさま が あらわれました。
「スス よ。 よく がんばった。おまえ たち てんし は、いつか くも の した に
いきたい と おもう ひ が やってくる。
そして、 いのち という じかん を うけとり くも の した の せかい へ と と
びたつ。じぶん が てんし だったこと を おぼえていては、たいせつ な いのち を
おもいきり いきられない。
だから、うまれる まえ の ねむりで、 てんし だった こと を わすれるんじゃよ。
それでも おもいだす。くつ を はんたいに はいた ひ に。
でも、め の まえ に てんし が あらわれ、 そのはねを さわると おもいだす。
じぶん が うまれたい と きめたことを。
だから、ススよ。 おんな の こ も これから いのち いっぱい いきていくんだよ。
ときどき くつを はんたい に はきながら な。」
そういうと かみさま は、ほほえみ、 スス を だきしめました。
「かみさま、 ぼくも いきたいです。」
スス は 、かみさま を まっすぐ に みつめました。
かみさまは、ゆっくり うなずきました。
「スス よ。ゆっくり やすんで おいで。」
「はい。」
スス も うなずきました。
くもの した では、 おんな の こ が あおい ながぐつ を はいて あるいています。
うれしそうに あるく いぬ。
いぬ の ロープ を ひく おとうさん。
そして、 きょう。
おなかの なか の こども が おとこ の こ と しった おかあさん も いっしょに。
(おわり)