ながぐつ ものがたり (5) | Rainbowのブログ

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 あかい やね の いえ の まえ。

キキッーっと おと を たてて、くるま が かえって きました。

いぬは、 つながれた ロープ を ピン と はらして、なんども しっぽ を ふり ジャン

プを しています。

 くるま の なか で ねむった おんな の こ を おとうさん が だきかかえて いえ

に はいりました。。

 おかあさん は、 かたて で くるま の ドア を しめます。

もういっぽう の て には、あおい ながぐつ を そろえて もっていました。

おかあさん は、いぬ に て を ふりました。

そして、 くちに ひとさし ゆび を あてて、”しーっ” と あいず を しました。

いぬは からだ を ふせます。

ふりつづける しっぽ は、じめん を はき、ほうき の ように つちぼこり を おどらせ

ました。


 おかあさん が いえに はいると すぐ に、くさかげ から スス が すがた を あら

わしました。

そして、れんが の かべ に せなかを そわせながら、そろり そろり と いぬごや に 

もどって きました。


 「ただいま!!」
     
 
スス が わらうと、 いぬは ベロン と スス を ひとなめしました。

 「やったじゃない。 みたわよ。 きれいな あおいろ ながぐつ。ああ、はやく いっしょ 

 に そと を あるきたいわあ・・・」

いぬ は とおく を みつめました。

 「うん。 じきに じょうず に あるける ように なるさ!」

スス は いぬの おおきな まえあし に だきつきました。

   
 
 

 ススが いつもの ように いぬ の おなか で ひるね を していると、

 「いや!! えーん!! 」

いえ の なか から おんな の こ が なく こえ が ひびきわたりました。

スス は とび おきました。

そして、 こえ の する げんかん へ はしりました。



げんかん の ドア は ひらいて います。

スス は  ドア に かくれながら のぞきました。

おとうさん が ドア の すぐ まえ に たって いました。

そのおく には おんな の こ が ひっくりかえって ないています。

 あおい ながぐつ が  あっち と こっち に たおれていました。
 
 「どうしたのかな・・・」

スス が おどろいていると、おかあさん が おんな の こ の あたま を なでました。

そして、おとうさん が ながぐつ を そろえて おくと、おんな の こ は ひっく ひっ

くと なきながら、おきあがりました。

 おんな の こ は、ながぐつ を はきます。

それぞれ の あし を はんたい の ながぐつ の なか へと おくりこみました。

つぎに たちあがり、あるきます。

よち・・・ よち・・・よ・・・ち・・・

あし が もつれて ころびそうな おんな の こ を、おとうさん が うけとめました。


「えーん!」

おんな の こ は また なきはじめました。


「やっぱり くつ を はんたい に はくと ころんでしまうんだよ。」


おとうさん は、おんな の こ を かかえあげ、おでこ と おでこ を くっつけ はなし

かけます。

 
 「どうして、 はんたい ばかり はく のかしら・・・」


おかあさん は あしから ぬけおちた かたほう の ながぐつ を ひろいあげました。

すると、おんな の こ は、「ん!ん!」と て を だし、ながぐつ ちょうだい を

しました。

おかあさん が ながぐつ を わたすと 、おんな の こ は ながぐつ を ぎゅうと だ

きしめたのでした。 

 スス は いぬごや に もどると、いぬ に さっき あったこと こと を はなしまし

た。

 いぬ は こや の うえ を みつめて かんがえました。


 「まだ ちいさいから はんたい か どうか わからいのよ。はく とき に はんたい に

 なるのかもしれないわね。 」

そういった あと、 きゅうに いぬの め が、 かがやきました。

 「みぎ と ひだり の ながぐつ を はんたい に ならべて  はかせたら?うん。そう

 よ。きっと うまく いくわ。」

 
 「うん。いい アイデアだ。 うまく いきそうだ!! 」

スス も うん うん と てんじょう を みつめ うなずきました。



つぎ の あさ はやく。

ねている いぬ から スス は そっと ぬけだしました。

そして、げんかん の すぐ よこに ある くさ に かくれました。

もうじき おとうさん が しごとに いく じかん です。
 
しばらくすると、げんかん の ドア が あき、おとうさん が でてきました。

そのあと から、おかあさん と、パジャマ すがた  の おんな の こ が だっこ され
 
て でてきました。

 ススは、ささっと げんかん に いれかわり はいりました。

はいると すぐに あおい ながぐつ が ありました。

スス は ながぐつに はしり よりました。そして、ながぐつ の ひとつ を せなか に 

かつぎました。ながぐつ の かかと を ひきずり ながら、ずるずる すすみます。

 「じゃあ いってくるよ。」

くるまが、 うごきだしました。

 「いってらっしゃーい!!」

おかあさん の げんき な こえ が スス にも とどきました。

 「よし、おわった!!」

スス は きょろきょろ と あたりを みわたしました。

そして、ながぐつ の よこ に ある おとうさん の くつ の なか に いそいで かく

れました。

 トン トン と おかあさん の あしおと が ちかづきました。

そして、ドアが ひらく おと が しました。

 ふぁあ と かぜ が げんかん に かけぬけて いきました。



バタン と ドア が しまると 、「ん!ん!」と おんな の こ の こえが きこえまし

た。

 「ながぐつ が はきたいのね。」

おかあさん の こえ の あと から 「うん。」と こえ が しました。
 

スス が ちょっぴり かおを のぞかせると すぐ よこ に おんな の こ の あし が
  
ありました。

「よーし、はんたい がわ に ある ながぐつ に あし を いれるんだ・・・」

スス は みつめます。

だけど、 おんな の こ は 、ながぐつ が おかれている とおり に あし を いれま

した。

そして、たちあがり あるきはじめました。

「あれ、ながぐつ はんたい・・」

おかあさん が 気づいた とき に は あるきはじめていました。

いっぽ・・・にほ・・・さん・・・ぽ・・・

あしが からまり、ころんでしまいました。

「えーん!」

また、あし が からまり ないてしまいました。


おんな の こ を おかあさん は だきかかえました。

おんな の こ は、りょうほう の ながぐつ を ぬぎすてました。


 おりたい と ゆび を さす ので おかあさん が おんな の こ を おろしました。

いえ の なか に よち よち あるいて いったかと 思うと、

じぶん の ちいさな リュックサック を もって きました。

そして、リュックサック の なか に ぎゅうぎゅう に ながぐつ を つめきんだの でし

た。

 そして、いちにち リュックサック を せおい おんな の こ は すごしました。




 そのよる。 

いぬ は いつのまにか ねむって いました。

やがて、 いえ の でんき も きえました。

だけど、 スス は ねむれないで いました。

 「なんで、ただしく はく の が きらい なのかな・・・」

スス は いぬ の おなか の うえ に よこたわり じぶん の あしを みつめました。


 
 すると、ここに つれて きてくれた つばめ の ことば を ふと おもいだしました。



 「よく みて みれば おもい こんで いる もの と ちがう こと が よく あるぞ。
 
  よーく みつめるんだぞ。」


 スス は、 じぶん の あし を みつめながら 、 つばめ の いって いた こと を 
くりかえし  いいました。




「もしかして・・ながぐつ を はんたい という こと は わかって いる の かも しれ

 ないぞ。そして、はんたい に はくのが だいすきなんだ・・・」  

               (つづく)