ながぐつ ものがたり ⑷ | Rainbowのブログ

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 「ほーら、 あさよ。 おねぼうさん。」

スス は、 まるまって よこたわる いぬの おなか のうえ で ねむっていました。


  「うーん。まだねむたいのに・・・」


スス は め を こすりながら、ゆっくり おきあがりました。

あたり は すっかり あかるくなっていました。

   
 「いそいで かくれて!!」

  
いぬが、ちいさな  こえを あげます。

あわてて スス は いぬの おなか の け の なか に かくれました。

いぬごや の すぐ うえの カーテン が いきおいよく あきました。

そして、 ガラガラ と まど が あきます。

なか から おかあさん が かお を だしました。

 「おはよう!!」 

いぬは、 よこに なったまま しっぽ を ふります。

 「あら、いつもは げんき で こっち に くるのに 。どこか いたい の?」

 「わん わん!!」

しっぽを ふりながら、おおきく なきました。

 「げんき で よかった。おなか が すいていてる の かしら?すぐ に もって いくわ 
 ね。」

そういう と まど から おかあさん は はなれて いきました。

 「もう だいじょうぶよ。」 

 いぬは ささやきます。

スス は ひょっこり かお を け の なか から のぞかせました。

 「びっくりした。 ばれたら おおさわぎだ。」

スス は じぶん の て を むね にあてます。
 
いちど おおきく いき を すって はきました。

そして、そーれ と じめん に むかって ジャンプ しました。 

それから きのう の よると おなじように れんが の かべ を のぼります。

 「なかなか やるじゃない。」

いぬは おすわりをして スス を みまもりました。

 

 まど に たどりつきました。

 カーテン に かくれて なかを のぞいて みます。

テーブル を かこんで、 おとうさん、おかあさん、そして おんな の こ が

あさごはん を たべていました。

すると、 おとうさんが テーブル の うえで ゆび を くみ おんな の こ を みつめ

ました。

そして、はなしを きりだしました。

 「きのう へんな ゆめを みたんだよ。 この こ が くつ が ほしい と いうんだ
 
  だ。」

おかあさん は くちが おおきく ひらき、め を まるく しました。

 「わたし も きのう まったく おなじ ゆめを みたわ!! 」

ふたり は しばらく みつめ あいます。 

そして、おんな の こ を みました。

おんな の こ は パンを おいしそう に ほうばっています。

 おとうさん は コーヒー を ごくん と ひとくちのみました。

それを ゆっくり のど に おくり、 かんがえました。

 「このこ は まだ おはなし が できない。でも、おなじ ゆめ を みるなんて ふしぎ

 だ。どうだろう。すこし あるける よう に なったし、 きょうは くつ を かいに い

 くのは どうかな。」

 「ええ。そうしましょう。」

おかあさん も うなずき、 ごくん と コーヒーを のみます。

おんな の こ は からっぽ に なった おさら を もちあげ 、「おかわり」の あいず

をしました。



 カーテン に かくれて はなしを きいていた スス。

うまく いった と、 かた を すくめて ほほえみ ます。

いぬ の ほう を ふりむくと、いぬ も しっぽを ふって 「ハア ハア ハア・・・」

と いき を あらげました。

 「くつ を はいて あるける ように なったらさ。 いっしょに あるいて さんぽ でき  
  るんだわ。」

いぬ も おんなの こ が くつを はいて あるく ひ が たのしみに なってきまし

た。 


 しばらくすると、 いえ の  まえ で くるま の エンジン が かかる おとが しま

す。

「おっと! おいていかれるぞ。」

スス は あわてて いぬごや から とびでて、くるま へ と はしります。


「いってらっしゃい。」

ごはん をたべた いぬ は うとうと しながら こえ を かけるのでした。



げんかん から ちょうど おかあさん と だっこ された おんな の こ が でてきまし

た。

スス は フワフワ ゆれる おかあさん の スカート の すそ に とびつきました。

おかあさん は、あかちゃん を うしろ の していせき に すわらせ 、 じょしゅせき 

に すわります。

おかあさんは、ドア から でた スカート の すそ を やさしく すくいいれました。

そして、くるま  ドア が バタリ と しめられると、すぐに しゅっぱつ しました。

 おかあさん の あしもとに そとに ポケット がついた バッグ が おかれています。

スス は その ポケット に そーっと かくれました。





くるまが とまりました。

「さあ、ついたぞ。」
 
おとうさん の こえ が します。

まもなく、 バタン バタン と くるま の ドア が ひらく おとがしました。

スス が かくれている バッグ も もちあげられ、 おかあさん の かた に かけられま

した。

スス が ポケット から かお を だすと、 め の まえ に おんな の こ の あし

が みえました。おかあさん に だっこされて います。

 「カラーン」

 すずの おと が きこえると、つづいて 「いらっしゃいませ」と やさし

い おんな の てんいん さん の こえが きこえました。

 「この こ の くつ を さがしているんです。」

おとうさんが いうと、てんいん さん は すばやく メジャー で  おんな の こ の

あし を はかりました。

 
「こちらで ございます。」


てんいん さん は サササ と みせ の おく に あんないします。


「かわいい くつ が たくさん ございます。ごゆっくり ぞうぞ。」


そういうと、タタタ と みせさき に もどって いきました。

おかあさん は、くつを みわたしました。

「かわいらしい くつが たくさん ね。 まよっちゃうわ。」

おんな の こ を おとうさん が だっこして、おかあさんは いろんな くつを 

みてまわります。

ススも ポケット から かお を だし 、め を かがやかせ ながら くつ を みつめま  
す。

 「これも、これも、うん これもいいわ!!」

ピンク いろ の くつ、 りぼん の ついたくつ、おはな もよう の くつ・・・

おかあさん は いろんな くつ を おんな の こ に はかせようと しました。

だけど、おんな の こ は、

「やーだ!!」

「ううん。」 
 
「いやだ、 いやだ!!」

と くび を ふる ばかり で、 はきたがりません。

「こまったわねえ・・・」

「どれが いいんだい?」

おかあさん と おとうさんは こまって しまいました。
   
すると、おんな の こ が ゆび さしました。

「あーれ。あーれ!!」

ゆび を さすほうに おんな の こ を つれていくと、

みずいろ の ながぐつ が かたすみ に おかれていました。。

おんな の こ は ながぐつ を つかみあげました。

そして、おりたいと からだ を よじらせます。

おんな の こ は、おりると すぐに ズボ ズボ と ながぐつ に あしを いれました。

そして、よち よち と うれしそう に あるき はじめました。


「でも、ながぐつは・・・」

「いろも おとこのこ みたい・・・」

おとうさん と おかあさん が はなしていると、

いつのまにか さきほど の てんいん さん が うしろ に たっていました。 

「すきなのが いちばんで ございます。」

と、おじぎ をしました。

「そうだな。」

「そうね。」

おとうさん と おかあさん は  まあ いいか と わらいました。

スス は ポケット の なか で そっと パチパチ と て を たたきました。


           



                (つづく)