ながぐつ ものがたり ⑶ | Rainbowのブログ

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  いえ の まえ に ついた スス です。

 「いえ の まわり は くさっぱら ばかり だな。 こども の あるく れんしゅう    
  に もってこいだな。」
 
そう いいながら、 いえの まわり を きょろ きょろ とみわたしました。


ポットン ポットン・・・

ススの からだ に みず が おちてきました。

 「あれ、あめ が ふって きたかな。」

そらを みあげます。

だけど あおぞら の いい てんき。

  「おかしいなあ・・・」

うでを くみ くび を ひねります。

  「はっ はっ はっ・・・」

こえ が きこえる。
   
みぎ と ひだり そして じめん を みましたが、 なに も いません。

さいご に スス は おおきく のけぞり うしろ を みました。

  「わあああ!!」

 おどろいて、ススは そのまま うしろ に ひっくりかえって しまいました。  

  「い、い、いぬ・・・!!」

 
 みみ の たれた け の ながい 。おおきな ちゃいろ の いぬ。

 びっくり して うごけない スス を クンクン かいだり、はな で つんつん つつきま

す。

  「わーん、 こわいよー」

スス は がちがち ふるえて きました。

め も  あけてなんかいられません。

そんな スス を べろーん と あたま から あしさき まで ひとなめ しました。


 「なーんだ。 あたらしい おもちゃ かと おもったのにさ。 むし じゃない。」

いぬ が つまんな そう な かお を しました。


 「ぼく は てんし だ。 むし じゃ ないぞ。」

スス は め を とじた まま さけびます。

 「てんし? そら の うえ の?」

 「ああ そうさ」

スス は ゆっくり め をあけてみました。

そして、 いえを  ゆっくり ちいさく ゆび さしました。

 「ここの こども が じょうず に くつ を はけるように てつだい に きたのさ。」

 「へえ、そうなの!!」

いぬ は  しっぽ を パタパタ いきおい よく ふります。
  
 「おもしろいじゃない。わたし この うち の いぬ なの。 しばらく わたし の 

 いぬごや に すむ と いいわ。」

 いぬ は そういうと うしろ を むき、 ついて おいで と いいました。

 いぬ は とちゅう まえあし を いえの かべ に おいて たちあがりました。

そして、 まど から いえ の なか を のぞきこみました。

 「わたしの あたま の うえ に よじ のぼって ごらん。」

いぬ は、スス を よびます。


 スス は うなずき、 いぬ に はしり よりました。

まずは、いぬ の しっぽ に スス は とびつき ました。

だけど、 いぬ は あんまりに も うれしそうに ぶんぶん と しっぽ を ふるもので

スス は ぶーん と ふりおとされて しまいました。

 「いててて・・・よーし、 つぎ の さくせんだ!!」

おしり に ついた つち を パンパン と はたきます。

 スス は いぬの うしろ あし から よいしょ よいしょ と  ちから を いれて の

ぼります。

いぬの あしは まるで たかい たかい やま の よう。  

そして、せなか を とおり、 いぬ の あたま へ と やっと たどりつきました。

 「ふぅふぅ・・・。」 

いきを きらしながら、 スス も いえの なか を のぞきます。

いえの なか では、おかあさん が りょうて を ひろげていました。

おかあさん は、にこにこ わらいながら 「おいで おいで」と いっています。

その さき には、ちいさな おんなの こ。

おかあさん に むかって よちよち あるいています。

「ねぇ、かわいい おんな の こ でしょう?すこしまえ に いっさい に なったの    
 よ。」

いぬ は ずっと しっぽ を ふって います。

いぬ が、おんな の こ を だいすき な こと。

スス にも なぜだか よく わかります。。


いえ の ちいさな うらにわ に いぬごや が ありました。

いぬ が すっぽり かくれる おおきな いぬごや。

きがつけば あたりは うすぐらく なり、 すぐに まっくら になりました。

いぬ は たちまち ぐーぐー と いびき を かいています。


「おやすみ も いわずに ねちゃった・・・」


スス は、 まるまって ねている いぬ の おなか に もぐりこみました。


オレンジ いろの でんき が ついた いえ の なか。 

おとうさんと おかあさん、 そして おんな の こ のわらいごえ が きこえてきました。

 こえ を ききながら スス も いつのまにか ねむって しまいました。



ススは、 ハッと め を さましました。

いえ を みると、 あかり は もう きえていました。

そら たかく まんまるな おつきさま が、 あたりを あかるく てらしだしていました。 

ねいっている いぬ の おなか から そっと スス は ぬけでました。


 

 いえを みあげると、すこしだけ あいている まどを みつけました。

スス は、まどに はしりよりました。 

よいしょ よいしょ と れんが の かべ を よじのぼりました。

のぼりきると まどの すきま から そっと いえ の なかへ はいりました。

 へや の なか には おんな の こ を はさんで、 おとうさん と おかあさん が
 
ねむっています。

 スス は、カーテン を つたって するする と ベッド まで おりました。

ベッド に おりると、すぐちかくに おとうさんが ねむって いました。

スス は、おとうさん の みみもとに すわりこみ、しんこきゅう を いちど しました。

そして・・・

「おとうさん。わたし あるけるように なったわ。すてきな くつ が ほしいの!!」とは 

しかけました。

「うーん。むにゃ むにゃ。 そうしよう。」

そういうと、おとうさんは どすん!! と スス の ほうに ねがえり を うちました。

「おっとと。つぶされる ところ だった。」

スス は いそいで にげました。

 つづいて おかあさん の みみもと に むかいます。

そして、ささやく の です。

「おかあさん。わたし あるける ようになったでしょ。すてきな くつが ほしいの!!」

「うーん。むにゃ むにゃ。そうね そうしましょう。」

 そういうと、おかあさん の て が スス に むかって のびてきました。

 スス は、 なんとか て を すりぬけました。

 (あぶなかった・・・でも、だいせいこうだ)


そして、スス は おんな の こ の かお の よこ に すわりました。

 おんな の こ を スス は しばらく みつめます。 
 
「ちいさい ぼく が、 きみには みえない かも しれないけど。ぼく も きみ の    
 そば に いるんだよ。」
  
ススが ささやくと、おんな の こ の かお が わらったように みえました。
  

 スス は、ふたたび まど から そと に でました。

そして、あたたかい いぬ の おなかに もぐりこんで ねむりました。


           (つづく)