Rain talk -3ページ目

Rain talk

雨粒の放つ光の言葉たち

困難なことが一つある。


よく描かれる場面はこのようなものでしょう。

ある貧しい人が、身分違いの恋をして、高い人に渾身の贈り物を贈ったが、その価値が届かずに、恋に敗れてしまうと言うものです。


それは、致し方ないと言えるでしょう。別に、贈り物を受け取らなかった高い人に瑕疵はない。贈った方にも瑕疵はない。ただ、その恋が叶わなかったと言うだけの顛末です。


だが、世にはもっと難しいことがあります。

それは、自分が偉いと思っているが、その実は大したことがないどころか劣っている人に、価値あるものを贈りたい、と言う場合です。


この場合、この受け手は、その価値あるものの価値を、自分に不足ありと踏んでしまって、心に受け取ることが出来ないのです。そのことにより、その受け手はますます貧しくなる。


この様な傲慢な人は、ますます人に見放され、嫌悪されてしまう。嘲笑されていることにも気がつかず、暗い世界において無自覚な忍堪を強いられることになる。


ではどの様なものがこの人には相応しいのか?

価値のないものを贈ることはあり得ないであろう。それでは贈り物とはいえない。だが価値あるものもまた認められないのであるなら、どうすれば良いのか?


人を尊重すると言うことが如何なることなのかが、ここに現れる。