貝殻を拾って 君の名前を聞いた
よく学ぶ良い子だと 君のことを言っていた
印をつけて 持って帰って 机の引き出しに 入れておいた
いつか君がその貝殻を手に取って 彼の名前を聞けるように
いつかこの黄金の 夜闇の近い天の息吹が起こす波打ち際
透明の羽を携えて 砂の上に二人並んで 星々の運航の軌跡を読んで
いつの時代に生まれるのが良いとか あの星の都合を聞いた後で考えようとか
とんでもない未来と 五回目の過去と たった一度でよかった母の手と
何度でもよかった君の笑顔を 忘れたくない 忘れたくないのに
星が流れるので 僕らはその光る闇の雫を 貝殻に溜めて
名前に力を与えてから それを魚のおでこに乗せて その夜闇に放流したよ
目覚めたら僕はいつもの白い部屋のベッドの上で 小さな貝殻を握っていた
貝殻は 白い角が波で削れた クリームピンクのかわいらしい形で それは妹のように思えた