ロッドマンはスラムで幼少期を過ごし、高校ではバスケで成績を残せず、卒業後は空港の清掃員やホームレスをして過ごし、妹の友人の勧めで大学に入り認められてNBA入りし、リバウンドとディフェンスのスペシャリストとなり、ピストンズで2連覇、ブルズで3連覇と計5回の優勝に輝くという、なんとも劇的な人生を歩んでいます。
僕が中学生の頃、そんなロッドマンが自伝を出しました。
当日、一人テクテクと会場に行きました。どっかの企業のホールだったと思います。200人くらい収容できる広さだったかな。しかし、席に座って開始時刻を過ぎてもロッドマンは出てきません。スタッフ側もちょっと焦り気味。数十分経ったころにアナウンスが。
「お待たせしております。只今ロッドマン氏はお食事をしております」
会場大爆笑!やっぱロッドマンはそうじゃなきゃ!お客さんは誰一人として怒る事は無く、逆に期待は高まるばかり。そしてついにロッドマンが姿を現し、はにかみながら席に着いて一言。
「時間、間違えてたんだ」
最高ですよね(笑)
本についてや、自身の半生や日本の事、若者達へのメッセージなんかのインタビューが行われて、遂にサイン会の時間がやってきました。
しかしなんという事か、ロッドマンの登場が遅れたためにサイン会の時間が少なくなり、全員にサインができない事態に!
時間が迫る中でサインを続ける。しかし、まだ列に並んでいる人がいるにも関わらずタイムアップ。スタッフが謝るが、並んでる人達はもちろんガッカリしている。
その姿を見てロッドマンが言う。
「じゃあ、あと10人だけ」
並んでる人達は大喜びだ。
しかし列には10人以上並んでいて、またもや途中でスタッフに打ち切られてしまった。ガッカリするみなさん。
「…もう10人やろうか」
それが何度も続く(笑)
しかし列が無くならない。なぜなら、お客さんの列の後に、チャンスを求めて関係者やスタッフも本を持って並びだしたからだ!
いくらサインしても縮まらない列を見て、ロッドマンが両手を広げて天を仰ぐ。首を横に振り、大きく溜息をついて一言。
「…全員サインするよ」
会場大喝采!!!
それを聞いてさらに関係者が並び、結局サイン会が終わったのは数十分後だった。
でも僕は驚きませんでした。ロッドマンがすっごい良い人だってこと、よーく知ってますからね(^_^)