韓国映画「殺人の追憶」 | ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

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「支那竹銀座」はラーメンズ小林賢太郎さんに名付けてもらいました。
負け犬というよりバカ犬。飼い主には従順素直。
悪そうなヤツや知らない人には、吠えたり噛み付いたり。
エサくれたら恩は忘れません。面白いエンタメを求めて日々彷徨っています。

韓国題:  살인의 추억

2003年公開。数々の賞を受賞。

 

監督:  ポン・ジュノ
脚本:  ポン・ジュノ / シム・ソンボ

 

実際に1986年から1991年にかけて起きた殺人事件

「華城連続殺人事件」をテーマにした物語。2019年になって

妻の妹を強姦殺人し、無期懲役中の囚人が犯人だったことが

判明した。韓国ドラマ「シグナル」でも、一部この事件をモチーフに

した内容がある。

 

【あらすじ ストーリー】

1986年10月、農村地帯華城市の用水路から束縛された

女性の遺体が発見される。
地元の刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)が捜査に当たるが、
現場は大勢の見物人で荒らされ、なかなか証拠がつかめない。

2か月後、似た手口の強姦殺人事件が相次いで発生してしまう。
被害者は、自身の下着などで縛られた上、絞殺されていた。

事件発生地域に特別捜査本部が設置され、ク・ヒボン班長

(ピョン・ヒボン)を筆頭にパク・トゥマンとチョ・ヨング(キム・ルェハ)、

ソウル市警から志願してきたソ・テユン(キム・サンギョン)が

配置される。

顔を見れば経験と直感で、その人間が悪人かどうかわかると

自分を信じるパク刑事は、証拠を捏造し、暴力的な取り調べで

自白を強要してでも事件を解決しようとするが、ソ刑事は、
証拠を細かく検討して事件を紐解いていこうとし、

2人は意見が対立する。

そのうち、暴力的な自白強要がマスコミに漏れク班長は罷免となる。

ク班長の後任としてシン・ドンチョル班長(ソン・ジェホ)が赴任。
しかし、行方不明だった女性の腐乱死体がまた発見される。
そんな中、女性警官ギオクがある情報をもたらす。

彼女が好んで聴いているラジオ局で放送されている音楽番組に

事件が発生した日には必ず「憂鬱な手紙」という曲がリクエスト

されているというのだ。リクエストした人物のラジオネームは

「テリョン村の寂しい男」
ソ刑事は、ラジオ局にハガキの提出を要求するがすでに

処分された後だった。

 
捜査が進展せず焦るソ刑事は、捜査中に出会った女子中学生が

語った「学校のトイレに隠れた変質者が、夜な夜な出没する」という

話を思い出した。それらの証言を基に聞き込みを進めると、

学校近くの畑で泣いていた女性を見たとの証言を得る。

ソ刑事がその家を訪れてみると、その女性は、被害に遭ったなかで
唯一の生存者で、怯えながら暮らしていた。詳しく聞くと

「犯人は手が女性のように白くて綺麗で柔らかかった」という。

その夜、ラジオ放送で再び「憂鬱な手紙」が流れた。

そして再び事件が起こる。
ラジオ局にすぐに問い合わせ、リクエストした人物がテリョン村に

住む男パク・ヒョンギュ(パク・ヘイル)であることが判明する。
彼の職場の工場にかけつけると、ヒョンギュは女性のような

美形で色白の男であった。

捜査は行われたが、容疑が固まりきれず、ヒョンギュは釈放。
その後、犯人の現場での残留物が見つかったと連絡が入るが、
当時、韓国にはDNA鑑定できる設備がなく、アメリカに

依頼しなくてはならなかった。アメリカからの回答を待つ間、

ソ刑事は24時間体制でヒョンギュを監視していたが、
一瞬の睡魔に負けた瞬間、彼を見失い、その夜またもや事件が

発生する…被害者はソ刑事に証言をしてくれた女子中学生だった。

 

 

【キャスト 出演者】

刑事 パク・トゥマン: ソン・ガンホ
刑事 ソ・テユン: キム・サンギョン

刑事 チョ・ヨング: キム・レハ
先任班長 ク・ヒボン: ピョン・ヒボン
後任班長 シン・ドンチョル: ソン・ジェホ

女性警官 クォン・ギオク: コ・ソヒ

工場事務員 パク・ヒョンギュ: パク・ヘイル

障害のある精肉店の息子 ペク・グァンホ: パク・ノシク
グァンホの父: チェ・ジョンニュル

トゥマンの彼女 カク・ソリョン: チョン・ミソン

変態下着男 チョ・ビョンスン: リュ・テホ

丘の上の女性: ソ・ヨンファ

女子中学生 キム・ソヒョン: ウ・ゴナ 
女子中学生 オ・ナムジュ: イ・オクチュ
女子中学教師: ファン・ウソン

2003年に出会う通りすがりの女の子: チョン・インソン
事件現場をのぞきにくる畑で出会う男の子: イ・ジェウン

パク・ヒョンギュの大家: ソン・ジョンソン

トゥマンの息子(2003年): ユ・チヒョク
トゥマンの娘(2003年): カン・ジニ

 

以下、ネタバレも含む感想です

 

 

・ずっと観たい観たい、いや観たよな?あれ観てないっけ?の

記憶のアリ地獄にハマりかけていた作品。やっと観ました。

 

・公開当初は、まだ犯人が不明のままの未解決事件で。

映画の最後では、犯人が生きていて、再び最初の現場に立ち寄った

ことを匂わせる結末になっていました。

映画公開から16年たって、ようやく犯人が分かったというオチ付き。

すごいですね。


・主演のソン・ガンホは、愚鈍な刑事を演じるため、体重を10kg増量し

本作に挑んだとのこと。ちょっと異国でありながら、懐かしい感じが

する田舎のおっちゃんといった感じ。

 

・都会から来たソ刑事を演じたのはキム・サンギョンさん。

なんかコミカルな演技のお父さんイメージしかなくて…(笑)若い頃は、

イケメン枠だったのかな?

 

・1986年という設定で、「そんな昔?」って感じる古臭い画作り。

そうか…その頃はDNA鑑定もできない時代か…タイプライターか…

なんて思いながら見てました。

 

・一番の重要な容疑者を演じたパク・ヘイルさんは、ほとんどドラマに

は出演しない映画俳優さんのようです。だよねー、綺麗な顔してるの

に、記憶にない…ような?あれ?どこかで観た?と思ったら、

この作品の3年後には、「グエムル 漢江の怪物」の次男役、

2012年には「ウンギョ」で、あの!老人!

なんだろう、どこはかとない坂東玉三郎感…

 

・変態男のしゃがみ込んだ時のパンチラは、あ!と思いました。

 

・2019年に亡くなられたチョン・ミソンさんが、若々しくて色っぽくて…

パク刑事の彼女→奥さん役で出てきます。

 

星は

★★★★★★★☆☆☆

 

すっきりしないからねぇ…仕方ないですけど。