半分、青い | ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

ああいえBAR 旧館・支那竹銀座より

「支那竹銀座」はラーメンズ小林賢太郎さんに名付けてもらいました。
負け犬というよりバカ犬。飼い主には従順素直。
悪そうなヤツや知らない人には、吠えたり噛み付いたり。
エサくれたら恩は忘れません。面白いエンタメを求めて日々彷徨っています。

先日の健康診断の聴力検査では

案の定、左耳はほぼまったく聞こえず

ボックスの中でじーっとボタンを

握りしめていた。

耳鳴りのほうがはっきり聞こえる。

 

そんな春先。

 

ある業務が増えて

片耳にイヤホンをつける仕事ができた。

聞こえる側の耳を塞がれるので

それだけでものすごく不安になる。

 

この職場に移った時に

「耳を使う業務はできません」と伝えたが、

誰ももうそんなことは覚えていない。

 

毎回毎回、耳を使わなければいけないたびに

ごめんなさい、私は耳が聞こえなくて…と

謝らなくてはいけない。

謝る必要はないのかもしれないけど

仕事上、他人に迷惑をかけるのだから

謝る、謝る、謝る…

 

ごめんね、もう一回言ってくれる?

ごめんね、聞こえなくて。

ごめんね、聞こえる方を塞ぐと聞こえないから

変わってくれる?って。

 

そんなに体の一部が不自由なことが

悪いことなんだろうか、と時々思う。

自分ができないことで

人に代わってもらっているんだから

仕方ないと思いつつも…

 

でも。

じゃあ、なんのための健康診断?とも思う。

個人情報があるから無理なんだろうけれど

たとえば、心臓に支障がある人は

動きの少ないデスク職中心へ、とか

視力、聴力、が弱い人は、

そういう仕事への配慮をする、とか

わざわざ会社を通して検診を行う意味は?と思う。

過労死の予防もできるのにな。

 

先日、2018年前期の朝ドラの脚本家発表があり

脚本家の北川さんが

ニュースに取り上げられていた。

 

北川さんも左耳を失聴したらしい。

今度のドラマではそこも触れるようだ。

 

耳が聞こえにくい不便さ、不安さ、

それに対する理解、

だけど、一方でそこから生まれる感性…

みたいなのがうまく表現されていたらいいな。

 

いやぁ、病気や障害というのは

本当に理解と思いやりが大切なのに

いつまで経っても、そこが欠けている社会。

教育勅語やら安部首相がんばれー!!なんて

教え込む暇があったら、

人を思いやる心を教育してやれ、と思うんだよな。