針結び 結目の構造 本結び(スネルノット) | クラゲ日誌(沖釣り備忘録)

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日本海島根県西部(石見地方)、瀬戸内海(周防大島~芸予諸島)で遊漁船に乗ってます。
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直径2mmのウレタンチューブ作成したモデル

 

外掛け結びに続き本結び(スネルノット)の結目の構造を見てみる。

 

本結びの特徴は、上下(見方によっては左右)対象の構造で、本線・端糸の両方が巻き目の中に入っていることだ。

 

叩き側・針先側の2箇所に結び目があり、巻き目の中で本線と端糸がクロスしている。

 

巻き目は、結び目全体の位置固定のほか、ラインのずれを防止している。

 

本結びは、端糸・本線を同時に反対方向に引く増し締めが効果的で、非常に強く締まる。

 

強度実験にかけると本線はライン本来の伸びで多少抜け出すが、巻き目はほとんど回転しない。

 

 

強度実験の観察では

 

(本線を緩やかに引っ張っていくと)

 

巻き目が回転せず叩き側にずれていく

巻き目が叩きに食い込んでいく

巻き目の中の本線(針先寄り)が破断する。

多くの場合、断線後も巻き目は残る。

 

増し締めが弱いと巻き目が叩きを乗り越える「すっぽ抜け」が発生する。

増し締めが強すぎると、巻き目は一切変形・移動せず、本線の破断に至る。こうした場合、強度50%程度と期待はずれな結果であることが多かった。

 

増し締めが適度に強い場合、本線が引っ張られると、巻き目にたたきが食い込み、たたきの幅に巻き目が広がり、すっぽ抜けずに巻き目が叩きで留められている。実験では、このケースで最も大きい強度となることがわかっている。