7月29日に17歳の誕生日を迎えた、スパガの新センター阿部夢梨。
 

 

 


誕生日の前日には、16歳の1年を総括するブログを上げていました。

 

 


このブログを読んで、個人的に思う事がいろいろあったので、今回はその話をしようかなと。

目次としては「夢梨がスランプに陥った理由」、「アイドルに批判は必要なのか問題」、「夢梨の成長について」、「夢梨に期待するセンター像」…といった辺りを語っていければなと思います。




 

・夢梨がスランプに陥った理由


まず、今回のブログの前半では、地元から上京し高校入学したものの、大きな壁にぶつかった事が赤裸々に語られています。

 

どうしたらいいか分からなくて
分からないなりに動いてみても
それも失敗して
ますます状況は悪化して
どんどん追い込まれて。

不器用な私は
頭をパンクさせてしまって。

ぶっちゃけてしまえば

ご飯がろくに
喉に通らなくて

笑顔になり方を忘れてしまって

消えてしまいたい、とまで
思ってしまう時期があったりしました。

 


ここで言う、16歳前半の時期…つまり、2018年の4月~10月ぐらいの当ブログの記事を探すと、こんな記事を書いていました。





自分でも不思議なくらい、何故かこの時期に集中して、阿部さんに対して批判的な記事を上げているんですよね。


なので、今回の阿部さんの告白を受けて、驚くのと同時に、「なるほどな~」と納得する部分もありました。


阿部さん自身がスランプへと陥っていく中、私も一ファンとして、その異変を何となく感じ取っていたのかもしれません。
 

そして、その異変が最も具体的な形で現れてしまったのが、一連のブログ盗作事件だったのかなと。

私としては、この件に怒りは感じてなくて、むしろ「なんでこんな事をするの?」という心配の方が大きかったです。
 

で、もしもこれが「ズルをしよう」だとか、「やる気がない」という理由でやっていたなら、本当に最悪だな~と思うのですが、どうやら、そういう悪意はなかったみたいですね。



当時の阿部さんは、プライベートでは上京や高校入学があり、グループとしては4期生加入や卒業発表があったりと、生活環境や人間関係が急激に変わっていった時期だったのでしょう。

 

多忙を極める中で余裕を失い、自分を見失った彼女がパニックを起こしたとしても、何ら不思議ではありません。


それでも、どうにか自分の力で状況を好転させようと試みたものの、冷静な判断が出来てないから、失敗するし、空回りすると。

そうした状況が続いた末に、体調も悪化し、パフォーマンスにも悪影響が出る悪循環にハマってしまったんでしょうね。



この話を聞いて、ふと私は『魔女の宅急便』を思い出しました。





どういう話だったか、覚えていますかね…?

『魔女の宅急便』のあらすじは、ざっくり言うと、こんな感じ。

 

 

13歳の小さな魔女キキは、修行の為に魔女のいない町に移り住みます。

そこでキキは宅急便の仕事を始めますが、様々な失敗や理不尽な思いを経験します。

落ち込んだキキは体調を崩し、とうとう魔力を失ってしまいます。

 


…とりあえず、途中までですが、如何でしょう?

新しい土地(上京)に移って、仕事(ブログ)でミスして、魔力(笑顔)を失って…と、もう阿部さんじゃん!と思いました。笑

ちなみに、届け物のぬいぐるみを紛失して、代わりにジジ(猫の相棒)を届けるエピソードがあるのですが、こういうところも偽物のブログを上げて誤魔化す阿部さんの姿と重なるんですよね。
 

『魔女の宅急便』は一人の少女が社会の厳しさに直面し、傷つきながらも成長していく姿を描いた作品でしたが、阿部さんのスランプもまた、大人へと成長していく上で必要なプロセスだったのかもしれません。
 

 

 

 

 

・アイドルに批判は必要なのか問題


ここからは、ちょっと個人的な話になりますが、『【スパガ】阿部夢梨ちゃん、またやらかすの巻 (前編)』という記事の元ネタとなった記事。

つまり、阿部さんが盗作をした思われる記事は現在、削除されて見れなくなっています。





まさか、こんな地下ブログにそんな影響力があるとは、思ってもみなかったのですが…。

とはいえ、グループの歴史を伝えていくべきファンが、歴史を消し去る事態へと至らしめては本末転倒ですし、申し訳なく思っています。

自分に出来る事として、削除された記事のスクショを追記として張りましたので、2018年10月1日に更新された阿部夢梨の『卒業について。』という記事をお探しの方がいたら、コチラを参照して下さい。

責任を取って、自分の記事も削除すべきか迷いましたが、それをしたら、本当に阿部さんの歴史を消し去る事になってしまうので残す事にします。



この件については、どこかでお詫びしないとな~と思っていて、ずっと引っ掛かっていたのですが、阿部さんが「この経験を得たからこそ 大きくなれた自分がいる」と書いているのを見て、ちょっと救われました。

勿論、「私が批判したから成長したんだ」とは思っていないし、思ってはいけないと思うし。

むしろ、彼女を「消えてしまいたい」と思わせる程に追い込んでしまった事に、目を向けなければならないと思っています。



ただ、その一方で「あの時にブログで指摘しなかったら、どうなっていたんだろう?」とも思うんですね。

もしかしたら、誰にもバレないまま、今も誰かのブログを盗作していたかもしれない。

それがもし、新センターになったタイミングで発覚したら、もっと問題になっていたかもしれない。

そう考えると、あのブログを書いた意味はあったのかなと思うんです。



よく「理想のオタクとは?」という質問に、「文句を言わずに金を出す人」なんて事を言いますが、本当にそうなのかな?と。

アイドルが明らかに間違った方向に進もうとしていたら、声を上げるのもオタクの責任なんじゃないかなと、今回の件で少し思いました。(オタク云々というより、大人の責任かもしれませんが…。)

でも、だからと言って、批判する事を奨励するつもりはないし、批判しないで応援出来れば、それが1番だとも思うんですけどね。

デリケートな問題なので、これ以上は踏み込みませんが、何か考えるキッカケになればと思い、書かせて頂きました。

 

 

 

 

 

・夢梨の成長について


そんなわけで、阿部さんには悪い事したな~という反省を踏まえて、久々に自分のブログを読み返してみました。




で、当時の自分は阿部さんの何を問題視していたかというと、こんな事を言っている。

 

夢梨の一番の問題は、自分の欠点を受け入れられない事。

(中略) 

ありのままの自分を受け入れ、好きになって、信じてあげて欲しい。

 


これって、まさに今の阿部さんに対して、私が成長したな・変わったなという思う部分なんですよね。

今回のブログでも、自身の成長について、彼女はこう評していて、


 

ぶつかって
すり減って
丸くなって

強く大きくなれました。

 


「傷ついて」とか「悩んで」という言葉を使うのならまだしも、「すり減って」や「丸くなって」という言葉を使うのは、結構珍しいなと思うんです。

では、「彼女は一体何をすり減らし、丸くなったのか?」と言うと、

それは自意識やプライド、見栄や理想といったものなのでしょう。

それらを捨て去り、ありのままの自分を、現実を受け入れる事で、阿部さんは強く大きくなったのではないでしょうか。



そもそも、16歳の暗黒期をブログで発表してる事自体が、彼女が現実を受け入れている事を如実に表していると思うんですよね。

それに、こうした変化は今に始まった事ではありません。

例えば、6月25日に更新された、『3年。』というブログ。

この中で阿部さんは、こんな事を言っている。

 

 

まずひとつの夢が
お披露目した場所

「TOKYO DOME CITY HALL」で

ワンマンライブを出来るくらいに
まずはなりたいんです♪

 


誰よりも武道館に執着してた彼女が、TDCホールという現実的な目標を再設定しているのです。

スパガを武道館の呪いから解放する為にも、誰かが言わなきゃいけない事だったと思うし、それを阿部さんが率先して発言した事に、彼女の成長を強く感じました。

ただ、その一方で無邪気に武道館行きを宣言してた、昔の阿部さんが大好きだったのも事実で、あのビッグマウスがもう聞けないのかと思うと、少し寂しくもあるんですけどね…。



人は何かを失う事で、何かを得て成長していきます。
理想を捨て、現実を受け入れる事で、子供から大人へと成長していくのでしょう。

『魔女の宅急便』でも、最終的にキキはジジと会話する能力を失ってしまいます。
でもそれは悲しむべき事ではなくて、キキがジジに頼らずとも生きていけるくらい成長した事を示してもいるのです。

現実を受け止め、その上で未来を語れるくらい大人になった阿部さんには、もうビッグマウスは必要ないのかもしれません。





ちなみに、阿部さんがどうして自分を受け入れられる様になったかと言うと、個人的には『ナイスゆめり!』を始めた影響が大きいんじゃないかなと思っています。

彼女はラジオ番組を始めた事で、日記を書き始めた事を明らかにしてますが、

 

 

 



日記を書くという行為が、自分自身を見つめ直したり、偽りのない気持ちを吐き出す訓練になっていたのではないのかなと。

それに加えて、ラジオ番組は“パーソナリティー”という様に、その人の人格・人間性が試される場所でもあります。

テクニックよりも、まずは自分の素を出す事が求められるので、そういった環境に身を置けた事も、彼女を変えた一因ではないでしょうか。

 

 

 

 

 

・阿部夢梨に期待するセンター像


それでは最後に、阿部さんが今後どんなセンターになるのか予想してみましょう。

同じピンク色を継承した事で、ファンの中では前島さんの様なセンター像を期待している人も多いと思うのですが、今回のブログを読んでみると、前島さんの様なセンターにはならない様な気がしています。


前島さんは最初から最後まで理想のアイドルであり続けた、完璧なアイドルでした。

ストイックに1人でグループを引っ張り続けた姿は、まさにセンターのあるべき姿と言えるでしょう。


それに比べると、愚かな過ちを繰り返し、弱さを露呈してしまった阿部さんは、完璧なアイドルとは言い難いかもしれません。

でも、だからこそ、人の弱さが分かる、優しいアイドルになって欲しいなと思うんです。

『魔女の宅急便』では、トンボを救う為にキキの魔力が発揮されますが、阿部さんにも仲間同士で助け合い、力を合わせる事の出来るセンターになって欲しい。

それは前島さんには出来なかった事だし、それが出来れば前島さんを越えるセンターになる事も可能でしょう。

TDCホールという新しい道を見つけた様に、スパガというグループを新しい道へ導いて欲しいものです。





余談になりますが、前島さんと阿部さんが決定的に違うと思わされた一文がありまして、それがこの部分。

 

 

そして

阿部夢梨という
一人の女の子として

幸せな人生を歩めるように
もっと成長していきます

 


自分のプライベートを後回しにしてた前島さんは、絶対にこんな事は言わなかったと思うんですよね。

「前島亜美としても幸せになります」なんて事は、少なくともアイドルとして活動している間は言わなかったはず。

つまり、自分を労る事が出来るかどうかが、前島さんと阿部さんの違いではないかなと。



以前に書いた、『【スパガ】あざといのススメ』という記事の中で、私は“あざとい”という言葉をこう定義しました。


 

今回、私が夢梨から感じたのは、自分を貫く勇気であり、他者の変化を信じる寛大さであり、そして何より、自らを慈しむ自愛の精神である。 

時に、それは暴走し、ナルシスティックな印象を与えてしまう事があるかもしれない。

しかし、どんなに冷笑されても、決して自己否定に陥らず、彼女を支え続けたのもまた自愛の精神なのである。

それこそが、あざといの正体であり、夢梨の本質であり、彼女の強さなのだと、私は思う。

 


現実を受け入れ、自分を受け入れ、自分を大事に出来る今の阿部さんは、本来の自分らしさを取り戻したと言えるのかもしれません。

17歳になっても、自分らしく、あざといアイドルであり続けて欲しいですね。