秋の天下一品 イタリアは「クリ大国」
2009/11/23 15:12 産経新聞
【外信コラム】イタリア便り
イタリアはクリのシーズンの真っ最中だ。秋から冬にローマを訪れた人ならスペイン階段の前の路上の焼きグリ屋を覚えておられるだろう。先日も知人が焼きグリのいいにおいに思わず買ってしまって、11個で5ユーロ(約650円)という高さにビックリしていた。
「イタリアはクリが採れないのかい」という彼の質問に、「とんでもない。最近の新聞によると、イタリアはスペインとポルトガルを上回る欧州1のクリ生産国。世界でも中国、韓国、トルコに次ぐ4番目の生産国兼輸出国だそうだよ」と説明した。実際、八百屋で売っているクリは、大粒のマロン種だと1キロ10ユーロ前後するが、ゆでて食べておいしい中粒の普通のクリなら1キロ6ユーロ前後で買える。
統計によると、今から約100年前のイタリア全土のクリ林の総面積は65万ヘクタールでクリの生産量も8億2900万キロあり、当時は、麦の採れない地方や山地ではクリの粉を練って作った一種のパンが主食だった。
現在のように、誰でも自由に小麦粉が買える時代になると、クリ林の面積は3分の1以下に落ち込み、クリの収穫量も10分の1以下に減ってしまった。だが、年々減少しているとはいっても、クリ農家がいまだに数万軒もあるというから、まさにクリ大国である。
イタリアは日本とは違って紅葉がなく黄色い葉だけの寂しい秋景色だが、クリだけは天下一品である。(坂本鉄男)
【外信コラム】イタリア便り
イタリアはクリのシーズンの真っ最中だ。秋から冬にローマを訪れた人ならスペイン階段の前の路上の焼きグリ屋を覚えておられるだろう。先日も知人が焼きグリのいいにおいに思わず買ってしまって、11個で5ユーロ(約650円)という高さにビックリしていた。
「イタリアはクリが採れないのかい」という彼の質問に、「とんでもない。最近の新聞によると、イタリアはスペインとポルトガルを上回る欧州1のクリ生産国。世界でも中国、韓国、トルコに次ぐ4番目の生産国兼輸出国だそうだよ」と説明した。実際、八百屋で売っているクリは、大粒のマロン種だと1キロ10ユーロ前後するが、ゆでて食べておいしい中粒の普通のクリなら1キロ6ユーロ前後で買える。
統計によると、今から約100年前のイタリア全土のクリ林の総面積は65万ヘクタールでクリの生産量も8億2900万キロあり、当時は、麦の採れない地方や山地ではクリの粉を練って作った一種のパンが主食だった。
現在のように、誰でも自由に小麦粉が買える時代になると、クリ林の面積は3分の1以下に落ち込み、クリの収穫量も10分の1以下に減ってしまった。だが、年々減少しているとはいっても、クリ農家がいまだに数万軒もあるというから、まさにクリ大国である。
イタリアは日本とは違って紅葉がなく黄色い葉だけの寂しい秋景色だが、クリだけは天下一品である。(坂本鉄男)
ミラノの色
2009年11月のミラノは、昨年同時期と比べて少しではあるけれど色彩が増えていた。
昨年秋に、ミラノの人々の服装は圧倒的に黒が多く不況下では黒が増えるという定説を肌で感じたという話を書いたけれど、今回はそこまで極端ではなかった。
当然「不況だから黒を着ましょう」という発想があるはずもなく、黒を身につける本人にしてみればお洒落のつもりだと思うのだが、経済状況が精神的な影響をもたらした結果が黒という色を選ばせるというのはとても興味深い現象だ。
では、街に色彩が多少なりとも戻ってきたミラノ、もしくはイタリアの経済状況が今年は昨年より好転したのか。
残念ながらそうではないらしい。
イタリア在住の友人曰く、イタリアの経済は既に破綻しているそうだ。
別の機会に書くつもりだけれど、イタリアの税率を聞くとひっくりかえりそうに驚く。それと比べると日本で生活していることに感謝したくなる。
さて、今回は経済の話ではなく色の話。
昨年は紫が流行っていると言われていてショーウィンドウなども紫のアイテムが飾られていたのだけれど、なぜか実際に身に着けている人は殆ど見なかった。
それが今年になって紫がちらほら目にとまり、また、全体的に黒っぽい服装に多少明るめのストールやスカーフで色遊びをしている人たちが目についた。
現在の様子では女性の服装がどんどんカラフルになっていくとは思えないが、黒ばかり着ていると飽きてくるという傾向はあると思うし、そもそも「不況だ」「高くて買えない」「無駄遣いはできない」とばかり考えることにも飽きてくるんじゃないか。
状況が好転してカラフルになっていくのと、黒に飽きて少しずつ色彩が加わっていくのとでは街行く人々の服装の変化はかなり違ったものになると思うので、客観的に観察してみるのも面白そうだ。
ちなみに、日本人で黒が似合う人はとても少ないにもかかわらず、無難な色だと思っている人がとても多くて驚く。
日常的に黒を着ていさえすれば「安心」「お洒落に見える」という考えは全くの間違いで、実は自分に似合う色をわかっていない人が選びがちという現実がある。
不況でなくても黒は常に世間にあふれている色だけど、黒が似合わない人を見るたびに残念な気持ちになってしまう。
日本も不況の色が更に濃くなっている昨今ではあるものの、ミラノの黒の多さと比べるとまだまだ色彩が豊かでほっとさせられるが、ぜひ自分に似合う色を見つけ、色を自分の味方にして日々を素敵に過ごしていただけたらいいなと思う。
昨年秋に、ミラノの人々の服装は圧倒的に黒が多く不況下では黒が増えるという定説を肌で感じたという話を書いたけれど、今回はそこまで極端ではなかった。
当然「不況だから黒を着ましょう」という発想があるはずもなく、黒を身につける本人にしてみればお洒落のつもりだと思うのだが、経済状況が精神的な影響をもたらした結果が黒という色を選ばせるというのはとても興味深い現象だ。
では、街に色彩が多少なりとも戻ってきたミラノ、もしくはイタリアの経済状況が今年は昨年より好転したのか。
残念ながらそうではないらしい。
イタリア在住の友人曰く、イタリアの経済は既に破綻しているそうだ。
別の機会に書くつもりだけれど、イタリアの税率を聞くとひっくりかえりそうに驚く。それと比べると日本で生活していることに感謝したくなる。
さて、今回は経済の話ではなく色の話。
昨年は紫が流行っていると言われていてショーウィンドウなども紫のアイテムが飾られていたのだけれど、なぜか実際に身に着けている人は殆ど見なかった。
それが今年になって紫がちらほら目にとまり、また、全体的に黒っぽい服装に多少明るめのストールやスカーフで色遊びをしている人たちが目についた。
現在の様子では女性の服装がどんどんカラフルになっていくとは思えないが、黒ばかり着ていると飽きてくるという傾向はあると思うし、そもそも「不況だ」「高くて買えない」「無駄遣いはできない」とばかり考えることにも飽きてくるんじゃないか。
状況が好転してカラフルになっていくのと、黒に飽きて少しずつ色彩が加わっていくのとでは街行く人々の服装の変化はかなり違ったものになると思うので、客観的に観察してみるのも面白そうだ。
ちなみに、日本人で黒が似合う人はとても少ないにもかかわらず、無難な色だと思っている人がとても多くて驚く。
日常的に黒を着ていさえすれば「安心」「お洒落に見える」という考えは全くの間違いで、実は自分に似合う色をわかっていない人が選びがちという現実がある。
不況でなくても黒は常に世間にあふれている色だけど、黒が似合わない人を見るたびに残念な気持ちになってしまう。
日本も不況の色が更に濃くなっている昨今ではあるものの、ミラノの黒の多さと比べるとまだまだ色彩が豊かでほっとさせられるが、ぜひ自分に似合う色を見つけ、色を自分の味方にして日々を素敵に過ごしていただけたらいいなと思う。
次回入荷の商品について
今月上旬にイタリアに仕入れに行ってきましたが、特にFranco DessiについてはRaffinata用のオリジナル商品ばかりオーダーしてきたので、メーカーとの最終的な詰めがまだできていません。
そのためにみなさまに商品をご紹介するのが遅れています。
もう少しかかりそうなので、HPの「スケジュール」のページへのアップはもうしばらくお待ちくださいね。
そのためにみなさまに商品をご紹介するのが遅れています。
もう少しかかりそうなので、HPの「スケジュール」のページへのアップはもうしばらくお待ちくださいね。