やまいだれ恨奇廃人形 -10ページ目

やまいだれ恨奇廃人形

ノイローゼ一歩手前の人のブログ。

幼さが許されていた頃なら見れていた夢が
今はもう許されない

いい子じゃなくても生きられてた
あの頃に描いた理想は

都合が悪いおとなでは示せなくなっていた

一通りの幸せと
人と同じ幸せとじゃ
嬉しい 楽しい が残らない

皮膚では感じる
舌ではわかる

でも明日には
もうわからなくなる

あたかも正解があるかのような選択肢があって
あたかも当たりがあるかのような抽選が行われて
あたかも前へ進んでいるかのような
そんな錯覚に

気付かないわけなんかなくて

育っていくことは
枯れていくこと

散らすための花びらを付けては踊って
戯けて魅せて


ずるい ずるい ずるい と
ずるい ずるい ずるい と

今すぐに終わりを望んでいるのに

花を咲かす前に枯れたらいいなって
つぼみのまま死ねたらいいなって

幸せを描けるうちに
終われたらいいなって

ただそれだけなのに

足し算よりも掛け算が強制される人生だから
似合いもしない表情作って
割に合わない行動選んで

鏡に映る景色を他人事のように眺めては
記憶に浮かぶ景色に色を塗ってる

何を忘れたのかを
鮮明に覚えたまま
前に運ばれていくんだ

何を棄てたのかを
鮮明に覚えたまま
後ろに流れていくんだ


闇が眩しく見える朝は
なんだかこのまま起きたくなくて

ハズレの選択肢ばかりがアタリに思えて
最悪な選択肢ばかりが次から次へと浮かんで消える


見えてるよ まだ
その程度の距離だから
ほとんどが偽りだった真実と
唯一の真実だった偽りが

まだ まだ 見えてるよ
だから何も変わらないんだ

僕がオカシイ?
世界がオカシイ?

手に入る現実より
抜けた偽りの方がより鮮明なんだ

いくつの音を足そうとも
いくつの色を混ぜようとも

真実なんて映らなかった
現実になんて成らなかった

声が反響して
問いに問いが還ってくる

嘘が偽りに変わるまでだなんて
なんて残酷な仕打ちでしょうか

雨だれが継続的に一点だけを刺激する
傷と恥を上塗った痛みと傷みの尊さに

そう 命が嫉妬しだすような
そんな苦しみが藻掻き始める

傷口を縫い合わせた隙間から吸い上げる
繋がっていない唯一の解を知るために

こうでもしなければワカルコトガデキナイノデショウ

だったら仕方ないじゃない
なんて皮肉な仕打ちなんでしょう