幼さが許されていた頃なら見れていた夢が
今はもう許されない
いい子じゃなくても生きられてた
あの頃に描いた理想は
都合が悪いおとなでは示せなくなっていた
一通りの幸せと
人と同じ幸せとじゃ
嬉しい 楽しい が残らない
皮膚では感じる
舌ではわかる
でも明日には
もうわからなくなる
あたかも正解があるかのような選択肢があって
あたかも当たりがあるかのような抽選が行われて
あたかも前へ進んでいるかのような
そんな錯覚に
気付かないわけなんかなくて
育っていくことは
枯れていくこと
散らすための花びらを付けては踊って
戯けて魅せて
ずるい ずるい ずるい と
ずるい ずるい ずるい と
今すぐに終わりを望んでいるのに
花を咲かす前に枯れたらいいなって
つぼみのまま死ねたらいいなって
幸せを描けるうちに
終われたらいいなって
ただそれだけなのに