今日はうそつきの日

だから、私はうそをつこうと思ったんだ


だけどつけなかったよ


大事な人だからこそ、つけなかったよ



嫌いだ、なんて、

いえなかったさ


嘘でもいえなかったよ



うそつきのひだからこそ

いえないことばもあるんだね


ちょっと嬉しくなって 自分がばかみたいで

なんだか疲れてたけど あたたかくなった




きょうは うそつきの日


教わって、教えてあげて、また教わって

一対一の勉強をするんだ


こうして歩いていくために、

何度も何度も、ぐしゃぐしゃに丸めた紙の上

鉛筆と消しゴムと、定規とコンパスと

一生懸命に書き込もう



真っ黒になった紙をみて

そうしてまた笑ってよ


こんなにかけたよ こんなにかいたよ



それを思い切り、

あなたにかき消されても、それでもいいから




教えてあげて、教わって、また教えてあげて

聞き手の平は、もう真っ黒だよ

書き疲れた間接は、ひーひー悲鳴をあげてる

ぎしぎしなる手首をフルに使っていこうよ


例えば、過労骨折したとしても

ほら、ちょっと目線をかえれば 

もう一本腕がある 強い強い心もある


腕がなかったら足でもかける

ソレさえ無理なら口もある



死ぬまで、ちゅーとりある


そんな生き方って、結構楽しいんじゃないか

なんて、思うのはたぶん、夜中の不思議なハイテンション




さぁ、この手で何をかく?

さぁ、この手で何を消す?


とりあえず、星を

私の足下に星を落として

ちょっと笑って、続きを書こうね




カリカリカリカリ、

無機質なシャーペンの音が懐かしいなんて

たぶんどうかしてる


それだけ離れていたんだなぁ



私はもうすぐ、もう一度一年生

温かい人に恵まれて、もう一度歩き出す




手放したくないものができて

私は弱くなったみたいだ

それと同時にやっと強くなれたみたいだ



君は来るだろうか

私がスタートするまでに


ううん、それまでにでもいい


君は来るだろうか



こなくてもいい

きてくれてもいい

何度あえてもあえなくても

もう一度あいたいって

私はきっと願うから


だからどっちでもいいんだよ




桜雨 降り注ぐ春

大事なものを 本当に大事なものをなくした

そうしたら君がいた


揺れる幻影 いっしょに春を越せたのは

たったの一年



それでも 桜が咲き始めるこの季節は

君がなんだか 近くに帰ってきたようで




二人の陰がいったりきたり

私の大事な人たち


もう一度咲き誇れ


もう一度ひびけ鼓動



生きている貴方と もういない貴方を

思い出させる そんな春の始まり