OUTburst -9ページ目

飽和、蒸発。

四角い箱の中にしっかりと収まっている。

窮屈ではない。

ぴったりだから。


箱の中で飽和して、外部からの侵入を拒んでいる。


この箱には蓋がない。

長谷川

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彼の名前は、

「ゲップ長谷川」

です。


妹が2、3年前に作ってくれた枕です。
もしかしたら、「彼女」と言うのが正しいのかも知れませんが…



まぁ、とりあえず。
新学期に突入し(今時切り出す話題ではないのは百も承知だか)、それと同時にクラス替えが行われた。
玄関から一番遠いクラスになってしまったことは、黙っておこう。

そこである問題が起きた。

クラスに「長谷川」さんがいる。


これは困った。

長谷川さんを見るたびゲップ長谷川を思い出すから。

その長谷川さんがゲップをすることを今か今かと待ち遠しい、耳鳴りでありましたとさ。


めでたし。

愛玩、哀願。

ペットショップから溢れ出る哀しみの匂い。

久しぶりに街に出た僕には少し芳香がキツすぎた。
吐き気がする。


ケージの中から覗く目

僕はその視線を避けて、本屋に向かった。
しばらく立ち読みしたら気は少し楽になった。

帰りもまた、あのペットショップの前を通る。

僕はまたその視線をかわす。

解き放たれた哀しみは無く、
彼らはまた僕に感情を押し付ける。

自分の汚点を退屈な顔して踏み付けている。
彼らは僕に希望なんか託していない。
足元に敷かれた紙と同じで、不満の残骸を滲ませるために、彼らは僕に視線を送る。


哀しみの匂いを封じ込めて、この街は膨張して行く。

僕もまたこの街の一部でしかない。