パンプス ヒール修理 | rad-kensworks

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起業20年の靴修理人のブログです。

パンプスのヒールがもげそうになったとのことでお預かりしました。

見事に外れかかっていますね。いきなりこうなったとのことで特に転んだりジャンプしたわけでもないそうです。

ソールの接着だけでかろうじて外れていない状況ですね。お怪我もなく何よりです。

 

よーく見てみるとあまり突起がない....

中敷きをめくるとこんなかんじ.....

釘もですが木ねじも浮いているような状態です。

外してみると釘は2本が先端がカットされていましたね。全長8ミリ。先端がないのでヒールには到達していないですね。刺さるわけないです。もう2本のみヒールに届いていましたがヒールには3ミリ程しか入っていない状態です。

木ねじも短く、1.2ミリでした。木ねじ画像の右が外したネジ、左が通常使うネジです。

ヒールに届いていないため締まってないのでネジが浮いていたんですね

ヒールをグルーで固定してから5箇所ネジ留めしました。ヒールはデコボコ同士を接着しますので接着剤とグルーを併用して隙間を埋めながら固定しています。

タイトなヒールは見た目良いのですが製造工程で釘打ちするとき外側に抜けたりしてしまうリスクを回避するため短い釘を使ったり極端に斜めに釘を打ち込んでいる事が多く、強度が低いものが多々あります。

真ん中の木ねじがしっかり効いていれば釘は回り止め程度で刺さっていたら充分なくらいなのですが今回は木ねじが全くヒールに届いていなかったので取れてしまったようです。

こわれていない左もネジを長いものと交換して修理完了です。