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前回の話はこちら
 
 
 

父が倒れたことで、私は多忙を極めていましたが、ふと気づけば、不倫相手ジャイ子氏側から回答が全くないまま、半月が過ぎていました。

 
 
私の請求内容は、父が倒れるずっと前に、彼女の弁護士であるちひろ弁護士へ、伝えてありました。  
 
 
① 夫と接触しないことを誓約すること。
 
② 上記を誓約すれば、慰謝料は請求しない
 
③ 但し、今後夫と接触した場合には,違約金50,000ラブカを支払うこととする。
 (仮想通貨ラブカで表記しています。すみません。)
 
④ ジャイ子氏が夫に慰謝料請求するのであれば,当方もジャイ子氏に対して慰謝料請求を行う予定である。金額は10,000ラブカ程度を考えている。
 
 
貴方に慰謝料は求めない、


その代わり、


二度と夫と会わないことを誓約し、


そして、夫への慰謝料請求を取り下げてください、

ということです。
 
 
金銭が発生しないので、ある意味、夫婦再構築を目指す妻が、夫に配慮した形になっています。


事実、以前に夫は、ジャイ子氏への慰謝料請求を取り下げろと私に執拗な説得を試みました。深夜の説得 ふたたび。

当初から私は慰謝料目的ではない、とジャイ子氏側に伝えているのに。肝心なところは夫に伝わっていないのか。

 
この頃は心の中ではいずれ離婚することを決めていたので、感情は抜きにして、実を取るやり方もあることは分かっていました。


要するに、2人から取れるだけの金銭をそれぞれ最大限に受け取る、ということです。
 
 
でも、私は彼女から慰謝料を受け取るつもりはありませんでした。
 
 
心に負った深い傷は、金銭で癒されることはない     
 
 
私たちがまだ夫婦である限り、この不適切な関係は解消すべきである
 
 
金輪際彼に会わないというのなら、高額の違約金の約束をすることで、本気度を見せて欲しい
 
 
ということを私は彼女に訴えたかったのです。  


もしかしたら、こうして時間をかけて合意書を締結することで、外堀を埋めていけば、彼女は夫のことを諦めるかもしれない、と期待していたのかもしれません。


正直なところ、夫が家を出て、彼女の元へ走り、なし崩し的に離婚の話し合いになるのは、恐怖でした。


そして、私のプライドが許さなかったのです。


彼女が夫の元を去った後で、私から離婚の話し合いを始めたい、という歪んだ気持ちが心の奥底にありました。


これが執着というものなのでしょう。


私の気持ちはもう彼から離れているのに。

 
そんなことを考えていた日の夕方、星鮫弁護士からメールが届きました。
 
 
メールのタイトルは、
 
 
「相手方から連絡が届きました」
 
 
やっぱり。
 
 
今日回答が来るだろうと、確信していました。

 
夫は朝から機嫌が悪く、一緒に乗った通勤電車の中で、
 
 
「今日は嫌な案件がある」
 「17時から今日はアポがある。その後残業で遅くなるかも。又は疲れて早く帰るかもしれない。」
 
 
と大きなため息をつきながら言っていたからです。
 
 
夫の行動観察日記を毎日つけていたこともあり、夫の発言の後に起こる行動の傾向を把握し始めていました。
 
 
この種の発言があった時は、ジャイ子氏側から私へ何かアクションがある時なのです。
 
 
分かりやすい夫です。
 
 
星鮫弁護士からのメールには、ちひろ弁護士からのファックス文書が添付されていました。
 
 
先日お伺いしたらぶか氏のご意向を踏まえ、当方において解決案を検討いたしました。
 
 
当方としては、"けじめ"の意味もあり、「本件はガキ夫氏の虚言や働きかけが原因である」ことを合意書に明記することを条件として、
 
 
らぶか氏へ慰謝料の相当額をお支払いし、今後の接触に関するペナルティとして違約金条項を入れることも、概ね了解いたします。
 
 
既婚者と知った後も依然として週2回の密会を続けながら、「既婚者と知らなかった」過去の事実にこだわるジャイ子氏。  
 
 
そんなにこだわるのなら、私には支払う義務はない、と正々堂々と主張すればいい。
 
 
なぜ慰謝料を払うことを自ら提案してきたのだろう。私は慰謝料は要らないと伝えたではないか。
 
 
どういうことなんだろう。
 
 
しかしながら、違約金50,000ラブカは、社会通念上、容認できる額ではございません。
 
 
らぶか氏が慰謝料として10,000ラブカ程度を請求するかもしれないと申しておられたことに鑑み、当方からの提案としては、
 
 
慰謝料10,000ラブカを基準に、違約金は倍額の20,000ラブカを想定しております。
 
 
彼女は、こちら側の交渉のスタート額をあっさり受け入れたのだ。
 
 
彼女はなぜこんな提示をしたのか?
 
 
夫だ。
 
 
夫という資金源が存在するからだ。
 
 
妻から受けた請求額を、ジャイ子氏は夫に求償するのだ。事実上、夫に払わせるのだ。
 
 
ジャイ子氏は、2つの損害賠償案件交渉を並行して進めている。
 
 
私からジャイ子氏への案件と、 
ジャイ子氏から夫への案件だ。   
 
 
結局、彼女の財布は痛まない。彼女の弁護士費用も当然ながら夫への請求額に含めるでしょう。  
 

 
プライドが高く見えっ張りな夫の性格上、大好きな彼女に、慰謝料払いたくないとか、減額交渉なんて格好悪いことはできないでしょう。
 
 
とはいえ、当初、既婚者と知らなかったと強く主張していた誇り高い彼女にしては、そこを争点にしないのは、少し意外な気がしました。
 
 
星鮫弁護士に聞いてみると、
 
 
 
星鮫「既婚者と知らなかったと主張して、支払義務を免除された判例は少ないんです。よっぽどの事情がない限りは、注意を怠ったとみなされます。」
 
 
星鮫「ご主人を味方につけて、そこを争点にして戦うこともできますが、話し合いが長引いたり、訴訟を起こされて証言台に立たされるリスクもあります。それよりは、金銭でさっさと解決してしまった方がいいと、ちひろ弁護士から助言されたのかもしれないですね。」
 
 
星鮫「だから、『既婚者と知らなかった』過去の事実をせめて合意書に入れたがってるんです。今もこんなに会いまくっているんですから、プライドが高いだけの女性です。」
 
 
クールな星鮫弁護士にしては珍しい発言でした。2人の会話の音声データを提供したことで、関係継続の事実をやっと信じてくれたようです。
 
 
らぶか「先生。でも、慰謝料は要らないとこちらが言っているものを、敢えてあちらから払うと提案する必要はないと思うのですが。違約金50,000ラブカの減額交渉を提案するだけで良かったのではないですか?」   
 
 
らぶか「請求されてもいない慰謝料を、払いますと敢えて自ら提案し、それを将来自分の夫になるかもしれない大切な男性に払わせることに何の意味があるのでしょうか。」
 
 
星鮫「。。。。何でしょうね。よく分かりませんが、まあ、いずれバレるかもしれないことを想定して、離婚も見据えた解決金としてトータルで30,000ラブカで、早いところ手を打とうと2人で考えたのかもしれません。」
 
 
らぶか「ちひろ弁護士は、彼らの関係がまだ切れていないことを知っているのでしょうか。」
 
 
星鮫「私が、ちひろ弁護士と電話で話している限りにおいては、知っているような印象は受けませんでしたが、正直分かりません。」
 
 
らぶか「先生がちひろ弁護士の立場で、ジャイ子氏から関係継続を告白されたら、どういう解決の仕方を助言しますか?」
 
 
星鮫「うーん、そうですね。私だったら、まずは水面下で会うのは絶対やめるように忠告し、払うべきものさっさと払うよう助言します。」


「有責配偶者であるご主人には速やかに家を出ることと、離婚の話し合いを早速開始するよう助言しますかね。」
 
 
らぶか「先生。でもうちの夫は結局まだ家を出ていかないどころか、依然として私と行動を共にしています。でも離婚の意思はあるはずです。この状況で、会い続けるのは危険ではありませんか?」
 
 
星鮫「その通りです。だから不思議なんです。ジャイ子氏やご主人がそれぞれ何を考えているのか分かりませんし、ちひろ弁護士が知っているかどうかも疑問です。」
 
 
これは一体どういうことなのか。
 
 
既婚者と知った今、夫と会い続けることは危険なことくらい理解しているはずで、彼女にそれなりの覚悟があるはずだ。
 
 
夫を、正式に損害賠償案件の当事者にして、慰謝料という金銭を敢えて両案件で発生させようとしているジャイ子氏。


夫を愛しつつも、お灸を据えたいのだろうか。
 
 
彼女は、又は、2人は何を考えているのだろう。
 
 
夫は、なぜまだ家を出ようとしないのか。
 
 
ちひろ弁護士は、2人が関係を継続していることを知っているのだろうか? 
 
 
不可解なことだらけでした。
 
 
いずれにしても、夫が朝様子が変だった理由がこれで分かりました。 
 
 
まとまったお金が自分の財布から出ることを覚悟した日だったわけです。
 
 
ちひろ弁護士からの文書の最後のページには、合意書案が添付されていました。


条項を指でなぞりながら、ひとつひとつチェックしていきました。  
 
 
違約金条項の部分で指が止まりました。   
 
 
(ん? これは。。。どういう意味なんだろう?)  
 
 
気になる表現がありました。