都知事選と東アジア版コミンテルン | 方丈随想録

方丈随想録

感じたこと、思いついたことを気ままに投稿します。

7月7日(日)に都知事選の投開票が行われ、結果は小池百合子が当選した。そのことは予想されていたことだったが、想定を大きく外れたのが蓮舫が3位に落ちたことだった。「学歴詐称」の小池と「二重国籍」の蓮舫という二者択一では余りに都民は悲しい。よって第3の有望株を求めた都民が選択したのは石丸だった、というわけだろう。ともあれ、蓮舫が当選できなかったことは日本にとっていいことだった。

蓮舫が都知事選に立候補したのは、立憲民主党が日本共産党と提携し、政権交代への足掛かりを得たかった、という内政面に着目した評論ばかりである。小生は異なる認識を持っている。それは、共産主義勢力による「東アジア共同体」の形成、別の表現を用いれば「一帯一路」の東アジアでの応用、有体に言えば、日本、中国、北朝鮮の共産党が団結して東アジアの共産化を進める梃として都知事選を用いたのである。蓮舫都知事が誕生すれば、そのことは東アジア限定の「コミンテルン」の誕生になるのだ。どうしてそんなことが言えるのか。

衆院補選東京15区では立憲民主党と共産党が推す候補者が当選した。15区では共産党は候補者を立てず、立憲民主党の候補者に投票した。しかし、都知事選では蓮舫は立憲民主党の党籍を離脱していた。この点の相違は決定的である。立憲と共産党の協力とはいっても、基本的な構造が変わっているのだ。しかも、東京15区から出た立憲の候補者はエスニックな面で日本人だが、蓮舫は中国人であることにこだわる帰化1世なのだ。日本への郷土愛はほぼゼロだろうし、蓮舫にとって日本は利用する存在で、政治家という仕事もビジネスの一つでしかないのだ。いうなれば、彼女は典型的な「華人」なのだ。東南アジアでは優勢な「華人」の政治的・経済的力量は日本では通用しない。ではどうするか。中国共産党との連携を図ることだが、それを実現するために日本共産党との連携を図るのだ。「立憲民主党=蓮舫(背後に中国共産党)=日本共産党」という基本的構図に、辻本清美を窓口に朝鮮総連(朝鮮労働党)が連携するというカタチができる。朝鮮学校への補助金支出がポロリと出てくることからも明らかだ。蓮舫が当選していれば、日本の赤化運動史での英雄になれただろうが、実は隠れ共産主義者、中国共産党の事実上の工作員であることがバレて、政治生命も風前の灯だろう。

蓮舫敗退を受けて、国民民主党の玉木代表が談話を発表していた。このことはドイツ社会民主党が苦しんだジレンマを立憲民主党も抱えており、そのジレンマの清算を迫ったと理解している。そのジレンマは「社会民主主義」という言葉が根本的に矛盾する価値観を含んでいるからである。すなわち、「社会民主主義」とは一方で「共産主義」を意味し、他方で「民主的社会主義」を意味しているからだ。立憲民主党は双方の理念を持った議員を抱えているが、国民民主党は後者の立場に立っている。玉木代表とすれば、立憲民主党の「民主的社会主義」勢力と連携したいわけだ。立憲民主党にしてもマルクス主義や極左勢力と絶縁するといった改革が求められる。その改革を経ずに自民党に代わる政権政党にはなれないだろう。

ともあれ、蓮舫を落選させたことは、中国の「サイレント・インベージョン」の一つを封じることができたということでよかった!