芥川賞、市川沙央 著『ハンチバック』
今迄にこの様な作品を、私は読んでは来なかった、そして、読む事自体が出来なかった。この事実に、やっとこの歳で気付かされました。今年2023年、読んで良かった作品のひとつです。
障碍者の“女性”で在ると言うこと。私はこの『ハンチバック』を読んでいて、それはとても歯痒い気持ちにも成りました。
そして、普段私達が凡ゆる角度から経験している“性”に対しても、とても複雑な気持ちに成る作品です。
私達女性は、唯消費されるだけなのでしょうか❓そして、消費される事を、心から望んでいるんでしょうか❓
私は今迄“女性”で生きて来た為か、考えさせられる事が多く残る作品です。突き放す訳では無くて、男性には解らない作品でも在ると私はそう思います。
ですが私が解らなかった、そして解ろうとしていなかった自分が“障碍者”であると言う事に対して、この作品は私達に訴え掛けそして教示がある作品でした。
この作品を読む『読者』に向けてもその教示はありますが、この作品は、個人的には本好きでない方にも広く読んで欲しい作品です。
読んで、是非その感想や、そして感じた事を話し合ってみて下さい、そう言う事がちゃんと出来る作品だと私は思います。
また次作が出たら読んでみたいです、自分の概念が変わる作品でした📖
