おはようございます!
未来志向型 経営戦略コンサルタント
渡邉ひとしです。
中小企業も大企業も
日本の市場に於いては
同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や
経営手法を観察することで
自社の経営に活かしてください。
今日の企業事例[第378話]のテーマは
『大豆ミートの需要が高まる』
(*写真はイメージです。)
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創業から早い段階で海外へ進出
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1950年10月に
<不二製油>株式会社を設立しました。
1964年10月に
特約店組織の「ファンシー会」を
九州に誕生させました。
1981年10月に
<フジオイル>を
シンガポールに設立しました。
1985年9月に
<パルマジュ エディブル オイル>を
マレーシアに設立しました。
1987年6月に
<フジ ベジタブル オイル>を
アメリカに設立しました。
1992年2月に
<フジ オイル ヨーロッパ>を
ベルギーに設立しました。
2015年10月に
持株会社化によるグループ本社制へ移行し
<不二製油グループ本社>株式会社に
商号を変更しました。
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<不二製油グループ>のビジネスモデル
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2018年6月に
マレーシアにパーム油製品の
環境配慮型の大型工場を稼働させました。
パーム油農園は
インドネシアとマレーシアで合わせて
世界生産量の90%を担っていますが
東南アジアの熱帯雨林を伐採し
森林の人々や生物の暮らしに
影響を及ぼしながら生産を増やし
児童労働なども多く
就労環境も厳しい状況でした。
2004年に国際的な非営利組織の
『持続可能なパーム油のための円卓会議』
(RSPO)が発足したことで
環境保護や労働環境に配慮しているとの
認証を受けたパーム油の調達を促す動きが
企業に広がってきました。
欧州は『RSPO』の認証制度を活用して
2020年に100%持続可能な
パーム油へ切り替えると宣言しました。
<不二製油グループ>は従業員の様子を
確認できるようにしたほか
バイオマス発電などを取り入れるなど
生産過程で国際環境認証を取得し
環境や人権に配慮した高品質製品の工場で
環境にも配慮した世界最大級の工場であり
国連が定める『持続可能な開発目標』
(SDGs)への対応がなされています。
『パーム油』の用途は
フライ用や菓子などに幅広く使われ
最近ではトランス脂肪酸を含まないという
健康面の優位性から欧米でも伸びていて
環境問題に敏感な欧州食品メーカー向けに
菓子用などで販売するほか
<不二製油グループ>は
チョコレート用油脂などに加工して
販売しています。
2018年11月に発表した
『2018年4~9月期』の連結決算は
純利益が期比24%減でした。
中国で大豆たんぱく素材事業から撤退し
大阪北部地震の影響などもあり
特別損失の計上が響いています。
その一方で
国内は採算重視の販売などで
営業利益は1%増でした。
2018年11月に
米国のチョコレートメーカーを
買収すると発表しました。
<ブロマーチョコレートカンパニー>を
買収することで
過去最大の買収案件となりますが
事業別の売上高は
チョコ事業が最大になり
海外の売上高が国内を上回ります。
業務用チョコでは世界3位の規模になり
強みである油脂加工技術も生かすことで
今後の事業継続を狙います。
<不二製油グループ>清水洋史社長は……
「買収を通じて北米への足がかりを築き
世界における販売拡大を目指す」
と記者会見で述べています。
<不二製油グループ>は
業務用チョコ大手にもかかわらず
自前でカカオ豆を調達していません。
カカオ豆の調達を他社に委ねたままだと
適切に管理された農園からカカオ豆が
調達できなくなる可能性もあります。
西アフリカや中南米などの
カカオ豆農園とも幅広くパイプを持つ
今回の米国メーカーの買収により
カカオ豆農園との関係の構築を
進めていくことができます。
2019年3月に
大豆ミートの新工場を
千葉県に建設すると表明しました。
消費者の健康志向を追い風に
大豆でできた人工肉である
『大豆ミート』の需要が増えていて
阪南工場はフル稼働が続いているため
能力増強で需要を取り込む狙いです。
外食などの企業向けに販売していますが
大森達司取締役は……
「注文を受けても待っていただく
状況が続いている」と述べています。
健康志向を背景にして
高たんぱく・低カロリーな食材として
大豆の注目度が高まっています。
<日本植物蛋白食品協会>によると
2018年の国内生産量は
10年前比50%超増えていて
このうち<不二製油グループ>は
最大手のシェア約50%です。
2019年5月に発表した
『2019年3月期』の連結決算は
純利益が前期比16%減でした。
大豆製品を生産する中国の工場閉鎖など
20億円の減損損失を計上し
北米の業務用チョコレート大手の
買収に関連する費用も負担となりました。
2019年9月に
大阪市の大丸心斎橋店に
総菜店をオープンしました。
総菜店の『アップグレード
プラントベースドキッチン』は
唐揚げなど約20種類の
総菜やデザートのすべてが
『植物由来』の専門店です。
主力の阪南工場はフル稼働のため
千葉県に専用の新工場を稼働させ
2020年7月に生産能力は
現在から倍増する計画です。
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株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
未来志向型 経営戦略コンサルタント
愛知産業大学 非常勤講師
中部大学 非常勤講師
渡邉ひとし
E-mail:mirai-design@ogaki-tv.ne.jp
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TEL:052-766-6988
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〔投稿内容〕
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