こんにちは
となりのカウンセリング石巻の佐々木です
前回は、「つい口出ししてしまう親の不安」についてお届けしました。
今回はもう少し踏み込んで、子どもが成長してきたのに、なぜ手をかけたくなるのか?
子離れできないという状態の背景にある心の動きについて考えてみたいと思います。
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◆「もう大きくなったんだから」…わかっていても
「中学生・高校生にもなって、まだこんなことで心配してる自分が恥ずかしい」
「友達の親はもっと突き放してるのに、自分はいつまでも手をかけてしまう」
そんな声がカウンセリングの中でもよく聞かれます。
頭では「もう手を離す時期」だと理解していても、心が追いつかない。手放すことに、不安や寂しさを感じてしまう。
そんな感覚を抱えるのは、決して珍しいことではありません。
◆「手がかからなくなったこと」が、なぜこんなに不安なのか
子どもが幼い頃は、毎日が忙しく、朝の支度、送り迎え、食事の準備、学校行事と慌ただしい日々。
けれど、成長とともに「親がやらなくてもいいこと」が増えていきます。
そのとき、心にぽっかりと空白ができるような感覚に襲われることがあります。
それはまるで、親としての役割が減っていく=自分の存在価値が薄れていく。
そんな気持ちに近いのかもしれません。
◆「心配」や「干渉」の背景にある❝役割の喪失感❞
子どもが小さい頃は、親の働きかけがそのまま子どもの成長につながっていました。
でも、大きくなると、親の言葉に反発されたり、スルーされたり、「もう必要とされていないのでは?」と感じる瞬間もあるでしょう。
実は、こうした心の揺れは、自分の役割が終わってしまうかもしれないという深い喪失感からくることがあります。
そしてこの感覚は、本人も気づかないまま、「まだ関わっていたい」「手をかけていたい」という行動として表れることがあるのです。
◆親である自分から、一人の自分へと目を向けるとき
親としての役割は一生続くものかもしれません。
ですが、毎日のように手をかけて気を配る関わり方は、少しずつ変わっていきます。
そのときに必要なのは、親ではない自分自身にも目を向けていくことです。
自分は何が好きだっただろう?
子どもが巣立ったあと、どんな時間を過ごしてみたいだろう?
母の役割以外の人生にも、少しずつスペースを作れているだろうか?
こうした問いを持つことで、子どもとの距離を調整しながら、親自身の心にも余白を持つことができるようになります。
◆カウンセリングは手放すための心の準備を整える場所
当カウンセリングルームで行っている行動療法では、小さな行動の変化を積み重ねることから始めます。
たとえば、子どもに対して過剰な介入をしないように意識的に行動してみることからスタートします。
このような行動を変えることで、親としての役割が変わっていく感覚を少しずつ受け入れ、『子どもが独立すること』に対して不安が減っていくことを実感していく方法です。
行動を少しずつ変えていくことで、感情も自然に変化していきます。
当カウンセリングルームでは、「子どもが成長していくことに喜びを感じながらも、心がついていかない」「まだ手放せない自分に、もどかしさを感じる」そんな方々と、丁寧に心の整理をしていくサポートを行っています。
子どもを手放すことは、冷たくなることではありません。
❝新しい関係性を築く❞ということです。
その第一歩として、まずは「自分の気持ち」を知ることから始めてみませんか?
よく以下のようなご相談をよくいただきます。
・子どもが成長してきたのに、不安が手放せない
・つい干渉してしまい、関係がこじれそうで不安
・❝母❞でない自分が空っぽに感じる
・子どもが離れていくことに強い寂しさを感じている
当カウンセリングルームでは、このようなお気持ちに寄り添いながら、ご自身の想いをゆっくりと言葉にしていくお手伝いをしています。
一人で抱え込まず、安心してお話しできる場として、ぜひご利用ください
次回はシリーズ最終回。
「見守る親になるためのステップ」として、どうやって健全な距離感を築いていくのか、日常の中でできる関わり方や、心の整え方をお届けします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
となりのカウンセリング石巻では心理学・脳科学を用いてカウンセリングを行うと同時に、「この先困ったこと・悩み・不安や心配などが出来ても自分で解決できる力をつけて卒業していただく」を目的にしております。
また、家族や身近な人のために自身で相談に乗ってあげたい、助けになりたいという方には❝カウンセリングの技術❞を教えております。
下の公式ライン又はホームページからお気軽にお問い合わせくださいませ。