とあるご家庭での会話。
「今、現時点で善戦は出来ます。しかし、善戦するだけです。そこで終わりです。受かるには、よほどの奇跡が必要です。勝ち負けのレベルまで来れば、とりあえず本人の手応え次第で、ドキドキしながら発表を待つことが出来ます。残りの時間で、それを目指します。そして、差し切るには、最低あと二週間は必要です。」
時間が少しだけ足りない。せめて、あと一週間依頼が早ければ。出来れば二週間。それならば、かなりの確率で差し切らせてみせた。ほぼ、計画通り成績は上がっている。でも、勝ちきるには、少しだけ距離が足りない。奇跡の末脚が炸裂しないか。わずか一週間か二週間のタイムラグで浪人させたくない。あと、少しなのに。