「阿修羅のごとく」全部見終わった。
見た人おる?生々しい女の生態を絶妙に出してるドラマで、時代背景も含め楽しめました。
私の母たち世代の話だから、姉妹がワイキャイ話す場面は、叔母さんたちと母がぺちゃくちゃお喋りしてた場面を思い出す。
ああ、こんな感じだったんだろうなぁ。
時代的に女性は専業主婦になり子供を持つのが幸せと言われる世界線である。
なので現代と変わらず男たちはこっそり浮気をするが、今と違うのは女性たちがそれを知っても離婚を選択の中にほぼ入れてない事、夫には抗議せず黙っているところ。
姉妹の中で仲が悪い三女滝子と四女咲子。
理解し合えない2人のようだったが、本当に困った時には咲子はなぜか上の2人でなく、歳の近い滝子(蒼井優)に相談するとこもリアル。
自分とは真反対で、真面目できつい性格の滝子の正義感こそが、1番自分を守ってくれると思ったのかもしれない。
末っ子の私は咲子(広瀬すず)の強さと弱さに共感する。
全員、男性とのあの場面があるものの(どれも露骨な場面はないのでご安心を)1番エロいのはダントツ長女の綱子(宮沢りえ)だ。
1番歳上なのにまったく気持ち悪さもなくとにかく雰囲気がエロい。
長年離れられない相手と不倫をしているのだが、お互い良い歳なのに関係をいつまでも断ち切れない。
相当身体の相性が良すぎるのだろうと言うのが伝わる。
エロいなーもう本当に。
宮沢りえの乱れた着物姿と、長女なのに1番性的にだらしないところが面白い。
でも実はドラマの中心にいるのは次女(尾野真千子)巻子だ。
巻子、2人の思春期の子供達の子育てを全部担い、姉妹の中を取り持ったり実家や姉の家や病院や、1番あちこちウロウロしてる。
あんた毎日頑張ってるよ!偉いよ!と思った。
そんな中、夫の鷹男(本木雅弘)の浮気は最後まで明らかにはならないけど、あれはどう見てもクロだ。
秘書の女狐感が見ててこっちまでもやもやしてたので、ぜひ一生許さないでいただきたいw
この姉妹は生涯ワイキャイ言いながら、誰かの悪口を言いながら、年に一度集まって白菜漬けを作るのだろうな。
いろんな顔を持つ阿修羅のごとく。
向田邦子の脚本に挑んだ是枝裕和
見事でした 和田勉の旧作ドラマも観たけど
旧作は 情念がどろどろしてた
新作は せりふが絶妙でしたね
