まだまだ走り込みは続いている。

ただ、最近、走り込みにはファイテンのパワーテープ、投げ込みにはモーラステープが欠かせない。

本当に歳を感じてしまう。

走り込み(特に週末の10km走)のあとはこのパワーテープを貼るのと貼らないで大きく足の状態が異なる。

また、走ったあとのマッサージも重要である。

走り終えたあと、汗が引く間も惜しんで足の筋肉をもみほぐす。

その際にマッサージジェルも使用し、じっくり足の筋肉の疲労を癒すのである。

こうしなければ、長く走れない。。。。本当に年齢を感じずにはいられないのだ。

ま、一番はすぐに温泉にでもつかってゆっくりもみほぐすのが良いのだろうが、そんな贅沢はしていられない。

じっくりもみほぐしたあと、汗を拭きとり、膝のまわりにパワーテープをしっかりと貼る。

このテープは約1週間持続するので、このままはがれるまでずっと貼っておく。

これだけでも全然足の状態が違う。

むしろこのテープを貼るためのマッサージが習慣化するので非常によいのかもしれない。

さて、次は投げ込みのあとのケアである。

これは以前にも書いたとおり、氷を使ってのアイシングが日課である。

ただ、この氷もコンビニで買うと200円から300円する。

せこい話だが非常にもったいない。よって、最近は試合等の帰りに平和堂などの大手スーパーに寄り、生鮮食品を冷やすための氷を拝借するようにしている。

こうして氷で30分ほど冷却したあと、シャワーを浴び、肘と肩にモーラステープという経皮鎮痛消炎剤なる膏薬を貼っておく。

こうすることによって、硝子の肘と肩を維持している。

本当にこのテープは私にとっての秘密兵器である。

これをしないと不安でしょうがない。

本当に歳は取りたくない。

そう感じる今日この頃であった。。。。

その後、打席に入ったのはチンパンである。

彼は以前、ちょっとした大会で逆転3ラン本塁打を打ったこともある好機に強い選手である。

そのチンパン、1Sからの2球目を思い切りたたきつけ中堅前に安打を放った。

やはり好機に強い、まだまだいける!最後の底力を見せてやれ。

そう思いながら試合はクライマックスを迎えた。

1死1・2塁の好機は続く。

ここで打者はルーキーのマツである。


できればルーキーとして鮮烈なデビューを飾ってほしい。

これから試合に使ってもらえるかどうか、この打席にかかっていると言っても過言ではない。

ぜひ悔いのないバッティングを見せてほしいものである。

そう思いながら、私だけではなく、みんなの期待の視線も表現しきれないほど大きなものがあった。

その初球、臆することなく思い切り振り抜いた。

しかし、残念ながら打球は三塁に転がった・・・。時間的な問題もあり、これで終わりかと思われた。

が、その3塁手がなんと悪送球を投げてしまった。

1塁手は取れない、そのまま後ろにそらす・・・・。

3塁に到達したニシモが、その失策を見て、一気に本塁につっこんだ。。。。。

しかし、その後の処理が早く、残念ながら本塁でタッチアウトとなってしまった。

第1試合につづき、今回も惜しいところまで追いつめたけれど、決定打にかけた試合だった。

時間切れのため、次の打者に行かず、ここで引き分けとなった。

勝てなかったものの、みんな得るものの多い試合であったと思う。


試合後、円陣となり、今回の試合について話し合った。

監督から「良い試合だった。守備も安定していたし、ただ、みんなバッティングセンターに行くなどしてバッティングを鍛えたらもっとよいかもしれない。これからもがんばっていこう。」との言葉があった。

それぞれ、頭の中で東京での活躍を想像していたのだろう、少しずつ自信に満ちた顔になっていた。

試合は後半戦に入った。

相手投手の乱調に助けられ、ランナーをためるものの、ここぞというときにタイムリーが出ない。

せっかくノリが完璧なピッチングをしているのに・・・1点あれば勝てるだろうに・・・その1点がなかなかものにできない。

時間の関係で6回を最終回にすることとなった。

先行のチームY。この回、2死を簡単に取ったが、その後失策で出塁を許し、盗塁で2死2塁となった。

ここで迎える打者は、先ほど私にアドバイスをくれたノリの大学時代の同級生だった。

お互い意識しているのだろう、この勝負を楽しそうに真正面からぶつかっているのを感じられた。

2S2Bとなった5球目、ノリは勝負に行った。

内角低めのストレートだった。

打者はボールと思ったのだろう自信を持って見送った。

しかし、主審の腕は青空めがけて振り上げられた。

「ストライ~ク!」

ノリの勝ちである。

微妙なコースだったかもしれないが、追い込まれてからのくさいところは手を出すべきである。

それとも打者視線からでは明らかにボールだったのだろうか?

どれが正しいかはだれ1人としてわからない。ただ、そういうときは主審のジャッジこそが真実なのであろう。

とりあえずノリの勝ちであり、ピンチをしのいだ。

ベンチに帰り、誰かが「投手戦だなぁ。。。。」と、そう言うと、監督が「あほ言え、貧打戦じゃ。」とニヤニヤしながら皮肉を込めて言われた。返す言葉がない。

さて、最終回の裏の攻撃、先頭は6番のハマからであった。

簡単に三塁ゴロに倒れたかと思うと、三塁手がまさかの暴投で、無死2塁の好機が訪れた。

迎える打者はニシモ。1S0Bからの2球目を思い切りたたくと打球は中堅前に転がった。

それを見たハマが一気に本塁に向かう。しかし、そこはさすがチームYである。矢の様な返球で本塁タッチアウトとなってしまい、サヨナラとはいかなかった。

残念ではあるが、まだまだ終わっちゃいない。

またしてもここで勝利の女神がちょっとしたいたずらを仕掛けた。

制限時間が気になる中、あきらめきれない我が大学の最後の攻撃は続くのだった。

打席に立ったナベさんをみんなが期待のまなざしで見ていた。

2S1Bからの4球目、打ちに行った打球は、な、なんと捕手の前に転がるボテボテのゴロであった。

残念である・・・・・。先取点は少しお預けである。

その裏の我々の守りであるが、これまたノリが完璧な投球を見せ、3者凡退で切ってとった。

す、すばらしい。。。。。

回は進み、4回の表のチームYの攻撃。簡単に2人を打ちとって2死となってから、ノリの大学時代の同級生でチームYを仕切っている方が打席に立った。

その初球、きっちり左翼線に安打を放ち、1塁に進まれた。

「ナイスバッティング。」そう、私が声をかけると。

「ありがとうございます。」と笑いながら答えてくださった。

「それにしてもキャップさんの球は打ちにくいですね。」先ほどの私の投球について話された。

「そうですか?ありがとうございます。」私もお礼を述べた。

「もっと自信をもたれたらいいんですよ。自分でコントロールがないと思っておられませんか?」さらに声をかけられた。

「う~ん。そうですね。。。。。」実際、コントロールについてはまったく自信がない。

「キャップさんは、コントロールがつけば、そうそう打たれませんよ。だって、すっごく打ちにくいですもん。もっと自信を持って投げ込まれたらどうですか?コントロールがないと思い込んで練習されても、絶対コントロールはつきませんよ。」そう言われた。

これほど説得力があり、やる気を起こさせる言葉はない。

「打ちにくい投手か・・・・・。」

もっと自信を持ってもよいかもしれない。

そんなことを考えながらノリのほうを見るとあっさり二塁ゴロに打ちとっていた。

仕事仕事・・・・・。

危うくファーストというポジションに入っていることを忘れかけていた。

ささっ、後半戦だ。

先取点を取って、試合を決めてやろう!

第1試合は惜しくも負けてしまったが、今日のわがチームの状態なら結構いけるかもしれない。

そんな思いを胸に第2試合に望んだ。

先発メンバーは、先ほどの先発陣に変わって、セオッチと私とリョウタの代わりにチンパン、ニシモ、マツの3人が入った。

先発投手はもちろんノリであり、私とリョウタは監督の配慮で2試合目は休憩ということになった。

ありがたい。。。。。。

さて、我々は後攻である。ノリの立ち上がりであるが、完璧中の完璧であった。

1番打者を三塁ゴロ、2番を二塁ゴロ、3番を二塁フライに打ち取り、わずか6球でこの回を終えた。

その裏の攻撃。先頭ヒデキは三振。

いつものヒデキではない、今日は安打はなく、さらに安打らしいあたりもまったくない。

原因はゴルフのやりすぎである。打ちっぱなしに行くより、バッティングセンターに行くべきである。

少なくとも東京にいくまではそうしてほしいものだ。

その後相手の失策と四球などでチャンスを広げ、2死1・2塁となった。

ここで5番のツバキである。思い切り振りぬいたあたりはセンターよりの二塁ゴロであった。

「内野安打か!?」そう、誰もが思ったが、打ったツバキはまだ塁の中間あたりだった。

「おいおい、もっとまじめに走れよ!」と、みんなから罵声がとんだ。

しかし、よく見ると「走らない」というより、「走れない」と言ったほうがよいのかもしれない。

足を痛そうに引きずっている。どうも足を痛めたらしい。

守備につけないということで、変わりに私が出場することになった。

外野だったら断るがファーストなら何とか勤められそうである。

急遽、スパイクに履き替え、ファーストミットを持って守備についた。


次の回もノリの安定したピッチングは続いた。

遊撃内野安打で先頭を出すものの、その後は、投手ゴロ・右翼フライ・左翼フライと、初回に負けないくらいの省エネ投法は続くのであった。

やはり見習う点は多々ある。うらやましい限りであり、少しでもノリに近づきたいと正直思った。

その裏の攻撃、相手投手の乱調もあり2死満塁の好機が訪れた。

ここで迎える打者はナベさんである。

何度も書いているが、ナベさんのバッティングセンスも目を見張るものがあり、非常にすばらしいものを持っている。

ここは十分に期待できる場面である。

ささっ、先取点をいただくことにしよう。

フルカウントからの7球目。

捕手に向かって思い切り投げ込まれた球は捕手の前でショートバウンドし、球が後ろに転々と転がった。

チャンス!

それを見たノリが一気にホームにつっこんだ。

いけるか・・・・・!?

後逸した捕手が球をとりに行く、投手がカバーに入り、捕手から投手に球が返された。。。。。

ノリも全力で走り、もう少しでホームだ!


「・・・・・・・アウトっ!!!」


審判の声が高らかに響いた。

もう一息というところではあったが、勝利の女神は最後の最後でそっぽを向いてしまった。


結果は3-4で残念ながら負けてしまった。

負けは負けだが、私としても、チームとしても得るものが多くあり、よい試合ができたと思う。

その結果として、わがチームは無失策であった。

また、試合終了後、監督から私の投球について言葉をもらった。

「よく投げた。あの1回だけやったな。でも(自滅じゃなくて)打たれたんやからしょうがない。自信もて。」

と、そんな言葉だった。

投手として監督にほめられたのは初めてではないだろうか?非常に変な気分である。

しかし、気をよくしている暇はない。いま、始まったばかりであり、これからも気を抜くことなく、走って走って、投げて投げて、努力していかなければならない。

それにしても最近の投球内容は、自分でもうれしいくらい内容の濃いものである。

確かに3ボールになっても、落ち着いていられる。なぜなら、普通に投げて、コースを選ばなければ、ストライクゾーンに球が行くように感じるのだ。

足腰の安定から、気持ちの安定につながるのかと、地道な努力の重要性を痛感した。

まだまだ日はあるようだが、気がつけば東京遠征はもう目の前である。

いつか感じた「8月の東京遠征で今までの自分を越えたい。」との思いが、少しずつではあるが、形になろうとしている。

「今度こそ逃げないで、強打者と対峙している自分が東京のマウンドにたっている。」

そんなイメージを強く心に描いた。

さわやかな春の休日であった。

試合は6回に進んだ。

ここまで自分なりには納得できる投球ができている。この回も丁寧に投球していきたい。

それには、決してやってはいけないこと。そう、先頭打者に四球を与えることだ。

百も承知で投球した。フルカウントまで粘りに粘ったが、最後には四球を与えてしまった。

続く打者にも、同様にフルカウントまでいき、絶対打ち取ってやると決めていたが、そう思えば思うほど力が入ってしまい。ついに2者連続で四球を与えてしまった。

いつもの私なら、ここでパニックになってしまうのだが、今日は違っていた。

「ええやん。四球でも。。。。」そう割り切ることができた。

その結果、続く打者を三振・三振・左翼フライと簡単に打ち取ることができた。

気持ちの転換。本当に大事なことである。

さて、次の回は泣いても笑っても最後の攻撃である。

もう1回投げさせてくれ!そう願いながら、みんなに声をかけた。

そのせいか、最後の最後に勝利の女神が微笑みかけた。

試合は終わっちゃいない。


7回表、相手も勝ちに来たようである。

ついにエースを持ってきた。

なんとも早いストレートと落差と切れのある変化球を持つエースの登場であった。

ただ、こちらもナベさんからの打順である。

ナベさんもかなりのバッティングセンスを持っており、先頭として出塁すれば、まだまだチャンスは十分にある。

しかし、、、、惜しくも左翼フライに打ち取られてしまった。

その後のリョウタが粘りに粘ってフルカウントまで持ち込んだが、最後はフォークか?と思わせるような変化球で三振に倒れた。後で聞くと、やはりフォークだったらしい。草野球で。。。。反則だ。。。。。(笑・涙)

続く4番のノリ。エースということで気合が入ったのだろう、さすが頼れる4番である。右翼線に安打を放ち、チャンスを作った。

その後、ワイルドピッチがあり進塁したのち、5番のツバキが左翼線に安打を放ち、2死1・3塁の一打同点のチャンスを迎えた。

次の打者はハマ。ハマはチャンスに強いし、長打もある、うまくいけば逆転もありえるのだ。

神?仏?にもすがる気持ちで打ってくれと願い続けた。

ハマもエース相手に食い下がる。気迫がヒシヒシと伝わってくる。

いよいよ試合は大詰めだ。勝利の女神はどちらにほほえむのか。

運命の1球は投げ込まれた。

思い切り投げ込んだ第3球目。

出会い頭といおうか、振り遅れのバットが球を捕らえ右翼線にぽとりと落ちてしまった。逆転タイムリーである・・・・・。

2ナッシングの状態で、何も急いでストライクをとりにいく必要などなかったし、タイミングのあっていない変化球で勝負するべきだった。

なんたってあと3つもボールを投げられたのだから。その3球のうち1球を振らせればよかったのだ。

ただ、そんなことを冷静に考える余裕はなかった。

後悔してもはじまらない。悔やんでも、もうどうしようもないのだ。

1死満塁の状況をどう乗り切るか。四球は許されない。そんな強迫観念に駆られていたのかもしれない。

まだまだ未熟であり、試合感がまったくない。


試合は4回に進んだ。相手投手も落ち着きを取り戻し、安定してきた。

この回は1番のヒデキからである。持ち前の選球眼と抜群のバッティングセンスでまずは出塁してほしいものだ。

ストライク先行であったがフルカウントまで粘り、最後はあたり損ねの捕手ゴロとなってしまった。

今日のヒデキはいいところがまったくない。自分でも悩みの表情を浮かべていた。

その後もいいところなしであっさり打ち取られ、この試合初めて三者凡退で終わってしまった。

その裏、逆転の悪いイメージを引っ張らないように、丁寧に投げた。その成果もあって落ち着いた投球ができ、この回を3者凡退でしのぎきった。

本当に出来すぎである。


確かに走りこみはきついものがあり、何度挫折しかけたことかわからない。

でも、続けてよかったと、今日、改めて思った。

何より感じることが、疲れてきても体があまり開かないのだ。

いつもなら疲れてくると体が開き、球が右へそれてしまい、死球となって自滅。。。。というパターンが多かった。でも、今日は死球がない。普通の人なら笑われそうであるが、私にとっては、すごいことである。

マウンドを見ても、いつもの癖の足がクロスになっていない事がわかる。成長しているのだ。

ささっ、後はわがチームの逆転を待つばかりである。

しかし、思うように勝利の女神は微笑まないのであった。

遊撃手の失策で出塁したものの、それ以外は凡打の山を築き、あっさり4人でこの回を終えた。

次の回、これ以上点をやるわけにはいかない。きっちり抑えて最終回の逆転劇につなげたい。

そう心してマウンドに上がった。

試合は3回の表。さらに追加点をいただいて楽に試合を運びたいところである。

先頭は5番のツバキである。2S3Bからの6球目をたたき二塁ゴロであった。しかし、処理をあせった二塁手が暴投を投げ、ラッキーな出塁となった。

続く6番ハマが三塁ゴロだったが併殺は無理とのことで1死2塁となり、7番セオッチは三振に倒れた。

続く打者は私である。勢いに乗っている人間は怖いものだ。

1Bからの2球目を思い切りたたき、三塁線ぎりぎりとなるタイムリーを放った。

本来なら2塁打コースだったが、なぜか走れない。1塁に何とかたどりついたものの、(自分で言うのもなんだが)見事なタイムリーであった。

よって得点は3-0となり、さらに私たちは優位に立った。

続く3回の裏。この調子を維持したまま、突き進みたいものだ。

しかし、勝利の女神は私に試練を与えた。

先頭2番が、左翼に安打を放つ。打球が尋常ではない、強烈過ぎるほど早い打球を放つ。

捕まると恐ろしい。。。。

続く3番には悪い癖が出た、慎重になりすぎたのか四球をあたえてしまった。これはいただけない。

気持ちを切り替え打者に向かい合った。迎える打者は4番である。

ここは思い切り楽しもう。そう思って投げ込んだ。

その結果、遊撃フライに打ち取り、1死となった。

「3点ある。2点取られても問題ない。」そう自分に何度も言い聞かせた。

しかし、そう甘くはなかった、さすがにチームYである。見事に3連続安打を打たれ、2点を取られてしまった。

なおも1死満塁の大ピンチである。

ここで迎える8番打者は見るからに初心者という感じで、今までもまったくあたっておらず、気分的に非常に楽であった。

この打者をさっさと打ち取って、リードを保ったまま試合を展開させたい。そう思っていた。

1球目、2球目ともストライクをとり、簡単に追い込んだ。

正直、全く打たれる気がしなかったし、打者も全くタイミングが合っていなかった。

たぶん変化球で三振を取れるだろうと読んでいたが、自分としてはストレートで三振を取りたかった。

リョウタのサインもストレートである。

よし、3球三振といこう。そう思い、思い切りリョウタめがけて投げ込んだ。

しかし、調子に乗っていると目の前の落とし穴に気づかないものである。

「後悔先に立たず・・・・」この言葉の意味を痛感することになるとは、今の私には考えることすらできなかった。

「ストライ~ク!」

気持ちのよいストレートがまっすぐにミットめがけて突き刺さった。

「よしっ、いける!」

そこにはあの東京の私はなく、驚くほど落ち着いていた。

先頭打者を3球でしとめ、続く2番打者は2球で投手ゴロにしとめた。

思いのほか球が走っている。やはり走り込みは伊達ではない。

3番打者においてもストライクが先行していると言うこともあり、2球目を引っ掛け、右翼フライにしとめ、初回はたった7球で抑えることができた。

できすぎである。

ベンチに帰ると、みんなが「ナイスピー!」と声をかけてくれる。たまらなく居心地がよかった。

さて、2回の攻撃は私からである。

ここは一丁ホームランとでもいきたい・・・・と思ったが、あっさり三振に倒れてしまった。

ベンチに帰るとヒデキが「今日は投げるほうに集中してください。」と皮肉を言われた。

ま、その言葉どおりにしっかり投げれば許してもらえるだろう。

続く9番ゴリも三振に倒れ、1回とはうって変わってあっさり2死となってしまった。

しかし、その後1番ヒデキが四球で出塁、2番ナベさんが安打で続き、2死1・3塁となった。

ここで迎える打者は3番リョウタ。初球をたたき左翼線へのフライを打ち上げた。

しかし、風のせいか、なんとも左翼手がまさかの失策を演じ、この回もラッキーな1点をもらった。

このまま続きたいところであったが、4番ノリは二塁ゴロに倒れてしまい。この回1点どまりであった。

その裏の守備。私の安定感は続いていた。

先頭4番を捕手ゴロ。5番を三塁ゴロ。簡単に2死となった。

続く6番に甘く入ったスライダーをたたかれ、中堅前に安打を放たれた。

今日はストレートは安定しているが、変化球がまとまらない。

そもそも練習では、フリーバッティングしかしていないので変化球はまったく投げていない。できることならもっと変化球の練習をしておきたかった。

でも、いまさらいってもしょうがない、今は目の前の打者を打ち取るだけである。

リードするリョウタもいろいろ考えてくれていた。

直球がたまに左右に大きくぶれると、その矯正の意味も込めて変化球を要求する。そしてその前には必ず「丁寧に!顔の前で球を離してください!」とのアドバイスをくれた。

そのおかげか、次の打者を簡単に投手フライに打ち取り、この回も安定したまま終えることができた。

「いけるぞ!」

そんな手ごたえを確かに感じていた。