札幌芸術の森の近くに気になる場所があったので行ってみた。
芸術の森から真駒内駅行の路線バスに乗って約10分、石山東3丁目バス停で下車して徒歩4~5分。真駒内駅からだとバスに乗って大体10分ぐらいかな。
やって来たのは「石山緑地」。何だかTVゲーム画面に出てきそうな文字風だな。緑地内は南北に分かれており、主に南ブロックは建材として使用されている『札幌軟石』のかつての採掘場跡で、道内の彫刻家5人(國松明日香、永野光一、丸山隆、松隈康夫、山谷圭司)による造形集団“CINQ”が「石山緑地」の設計・施工に関わっている。
エントランス部分の『呼吸する門』。“門”らしくはないのだが、入口もしっかりと作品となっている。
“門”を抜けると、『水の広場』という少し開けたスペースに出る。緑地公園というよりも野外美術館の様相が見え、なかなかお洒落なスポットだと思う。右奥に見えるのは少し禿げた山は『札幌硬石』を採掘している硬石山(かたいしやま、こうせきやま)。“軟石”に対して“硬石”は建物の礎石やコンクリート骨材、道路路盤材等の砕石として使用されている。
水の広場にある『スパイラルスプリング』。中央奥に見える石の塔から流れ出た水が螺旋状の水路を通っている。
サザエに見える石の塔。
塔の外壁の螺旋部分を水は流れてくるが、一部は“とげ”のような突起部分から周りにある浅い淵へと零れ落ちている。幼い子が水遊びできそうなぐらいに浅いので、時期によっては家族連れで楽しんでいそう。
休憩スペースのベンチは石と金属でできている。
近所にこんなところがあったら毎朝散歩したいな。この辺りは『沈黙の森』と呼ばれている。
採掘された跡はいくらでも見られる。
これは敢えて鑿の跡を付けているのかな。
こちらの休憩スペースは石のベンチ。寝ころべばひんやりとして気持ちよさそう。
『沈黙の森』の先にある『赤い空の箱』。石や木々の中に急に現れる赤い金属の箱。
赤と緑との対比で目立つはずなのに、何だかしっくり溶け込んでいる。
『石の広場』にやって来た。ここにあるのは『ネガティブマウンド』(野外劇場)。この公園最大の見せ場。採掘によって切り取られた崖がすり鉢状に凹んだ“マウンド”を取り囲んでおり、一種の円形劇場となっている。
ここではいろんなイベントが開催されており、例年8月の終わりには『いしやまキャンドルナイト』が行われ、ネガティブマウンドにキャンドルが並べられ灯されている(天候やコロナ禍などで開催されていない年もある)。
ダンジョンに迷い込んだような感もあり、この公園自体もインスタレーション作品なのだろう。
<つづく>