道東周遊旅 23 (3日目:野付半島②) | Qの乗りつぶしニッポン

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日本国内のJR、私鉄の乗りつぶしを中心にぷらっと旅に出かけています。ここ数年は鉄路のない自治体へ路線バス等を利用して市区町村の塗りつぶしする機会が増えてきております。

2014年5月下旬の道東の旅。

 

行き止まりを背にすれば、右側(東側)にはオホーツク海からの荒波と正面(北側)には知床半島が見える。

 

湾内の方へ少し入ってみる。右には道路沿いの電信柱が続いて見える。奥に見える山は武佐岳(むさだけ、1005m)。斜里岳(1547m)は武佐岳に隠れてちょっとだけ見えているのではないだろうか。

 

干潮の時間帯ということもあると思うが、湾内は穏やかで陸地との境が曖昧。

 

この砂嘴は地球の環境悪化による海水上昇などで砂嘴の範囲が狭くなっているという。その内なくなってしまうかもしれない場所でもあろう。

 

ラムサール条約の看板なのかなと思ったが、国内のラムサール条約登録地に任意で設置してあるものらしい。このマークについて特に環境省での説明がなく、

 

そもそもラムサール条約とは、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」というのが正式な名称で、1971年にイランのカスピ海沿岸の町“ラムサール”で開催された「湿地及び水鳥の保全のための国際会議」にて採択されたものである。この条約の目的としては、国際的に重要な湿地に生息・生育する動植物の保全を促し、湿地の適正な利用(Wise Use〔ワイズユース〕、一般に「賢明な利用」と呼ばれることもある←ここがポイント)を進めることである。そのため、世界遺産のような開発の制限も極端に厳しくなく、登録地において漁業などを行うことは問題ではなく、寧ろ『ブランド品』としての価値向上も想定されている(「賢明な利用」とはこのこと)。ただ、元々登録された場所が自然保護区や鳥獣保護区であったりするため、日本では鳥獣保護法や種の保存法、自然公園法などの法令に基づいた保護・管理を行う必要がある。2021年3月現在、世界では171の国や地域で2417か所、その内日本では52か所が登録されている。

 

この旅でのラムサール条約登録地は、釧路湿原(日本で最初にラムサール条約に登録された場所)や阿寒湖、濤沸湖を含め、ここが4か所目である。

 

野付半島のネイチャーセンターにあった花や鳥の観察に便利な案内。車でなくとも、湾内を観光遊覧船で巡ることもできる(時期による)。

 

またネイチャーセンターからトドワラという立ち枯れしたトドマツ林の跡を馬車に乗って見に行くこともできる(時期による)。

 

手前がトドワラ(と思われる)。水域の奥に見えるのはまだ何とか保っているナラ林。

 

トドマツが枯れて朽ちてしまっているところ、つまりトドマツ林の跡がトドワラというのに対して、ナラの木が枯れて朽ちてしまっている、もしくは枯れ木として残っているところをナラワラと呼んでいる。

 

時が進むにつれ朽ちていくことは間違いなく、これらの林も何もない湿地帯へと変わっていくらしい。

 

こういった湿地帯もある意味自然環境が豊かとも言え、人間が直接的に破壊せずとも消えていく森や林があるんだなと実感できた。

 

<つづく>