ナンパのできる普通の世界に戻してくれ! | 錦鯉春助の冒険

錦鯉春助の冒険

日常の恐ろしき風景

 現在一番ソソられる女は本田翼だな。電気を点けたまましながら僕の顔を潤んだ瞳で観て「◯ま◯こ好き」といわせたい。ひひひひひ。


 しかし今の僕には性欲も食欲もない。最大のご馳走は点滴だと思っているくらいだから。


 夢はよく見る。殆ど悪夢である。手術を終え帰宅してから悪夢が多くなった。手術は1時間半ほどで済んだが、この歳になると全身麻酔が一番堪えるのだ。まるで魂を吸い取られるように疲れる。


 入院と云えば病院の二十歳過ぎの准看護婦達は何故老人に対して高飛車なんだろうな?


 犬や猫も年を取ると動きが鈍くなる。食も細くなり、最後は殆ど眠ったままだ。だが飼い主に取ってはそれが愛おしいし切ない。


 だが人間の年寄には、さっさと死ねと思ってるのが本心だから高飛車なのだ。


 僕は昔からひねくれ者だからこんな准看護婦は絶対に赦さん!売られた喧嘩は徹底的に買う。


 こう言う馬鹿女は徹底的に論理的に追い詰める。セクハラ、パワハラ

なんと云われても構わない。コチラはいざとなったら裁判所に引き出す覚悟をしてる。やるなら看護婦の仕事ができなくなるまでやる。


 やがて准看護婦の方が必ず泣き出す。次に40過ぎの看護婦がやって来て「錦鯉さんの気持は分かる。病院の教育不足は私の責任。何とか穏便に許してもらえないか」


 許すも許さぬもない。喧嘩が終れば他意はない。おとなしい老人ばかりじゃないと思ってくれたら良い。


 僕を反面教師にしたのか、大学を卒業すると長男は東京で、次男は京都で公務員になった。


 正月に日にちを会わせてふた家族が同時に家に来た。どうも長男も次男もマッチングアプリで知り会って結婚したらしい。


 僕は見合い結婚を否定はしない。お互いの仕事や年収、趣味、生き方を擦り合わせ結婚するのは一番安全たろう。


 だがそれは性善説に基づく。人生は性善説だけで成り立たない。何故なら人間は誰でも邪悪な心を持っているからだ。


 恋愛結婚の離婚率は40%、見合い結婚の離婚率は10%。この確率は当たり前だ。見合いは結婚するのが目的だから。


 僕は若い頃よくナンパした。心斎橋筋を歩いて30人の女の子に声を掛けると必ず一人は釣れた。しかし釣れた娘と上手くいくかは自分しだいだ。


 声を掛けた最初の女の子をナンパ出来るのは奇跡中の奇跡だ。


 ナンパは忍耐と我慢だ。昔の男の子は知っていた。


 現在の若い男は不幸だ。心斎橋筋を歩いていたら覆面パトに補導される。


 またナンパした女の子からストーカーとか変態男と思われる。女もナンパされた経験がないのだ。だから便利で誤魔化しの効く出会系に逃げる。


 ただ便利な社会がそんなに有難いか?利便性は幸せか?それでは何も人生を掴めない。


 息を潜め目立たぬように出しゃばらぬように生きる社会なぞ糞喰らえだ。