【2】より続く。
時刻は6時27分、探索開始から32分。
ここまで辿ってきた道が、突如消えうせた。目前の景を見るに、山抜けでごっそりと持って行かれたようで、跡形もない。さて…考えどころだ。
右下を見下ろせば、川べりまでは降りて行けそうだったが、
かたや左上を見上げれば、
道の跡っぽい丸太が突き出しており、向こうの木にはピンクテープも見える。これはどういうことだ?高巻きの目印なのか?
とりあえず、様子を見てみるか…。
登ったはいいがその後はなんの目印もなく、
これ以上登っても仕方ない、ってとこまできた。
なんにせよ、山抜けの跡を横断して、
向こう側へと行かなくては。
横断中に見上げた景。
対して、こちら見下ろした景。
ここが抜けた時は凄まじかっただろうな…。
さて、何とか横断して対岸に取り付くも、
全然踏跡なんてない。
上の写真はなんとなく道っぽく見えるかもしれないが、気のせいだ。あるいは獣道か?
振り返れば、
けっこうヤバいところにハマり込んでしまってる。
充分にマージンを持っての行動ではあったつもりだが、さりとて心安らかではない。ここは間違いだな、恐らく。だが、次の一手を探るためにも、一旦行けるところまで行ってみた。どうせすぐに尽きそうだったし。
さて、予想通りにほどなく断崖に突き当たって戻るしかなくなったが、そこから見えるものを探ってみると…
下の方になにか…?
目を凝らして見ると、
コンクリ擁壁…のなれの果て、か?
少し視線を左へと移していくと…
む、あれは?
もしかして…
例の桟橋の支柱じゃないのか?違うか?
いずれにせよ、道はもっと下だ。やはり辿ってきた道がぶった切れた対岸あたりに続いていたのだろう。つうか、当然そう考えるべきだったのだが、上に向かう方向にピンクテープなどを見つけてしまったために、ここまで引っ張られてきてしまった。
うむ、まずはぶった切れ地点へ戻ろう。
最後に、このドンツキからの景をもうひとつ。
なんか…見える?気が…して撮ったが、見間違いだった(笑)。
慎重に山抜け跡まで復帰。
そのまま降りて行けなかったのでまた横断して、
来たルートでぶった切れ地点まで戻った。
で、驚くべきことに対岸を見ると…
あら?あらららら!?
普通に見えてるやん!
道の続きとおぼしき石積み土留めが!
あれを見落とすとはド素人か?見つけてりゃ普通にあれを目指して渡ってそれでOKだったんだが。
いやいやお恥ずかしい限りだが、対岸をよく見る前に上に向かう道跡(フェイク?)とピンクテープを見つけちゃったのと、恐らくだが先ほどの時間、あそこは朝陽の射し具合の関係でちょっと見にくかったんじゃないか、とか(見苦しい…)。
未だ正解かもわからないこの道だが、まだ先を見つけたからには辿り続けよう。探索の、次なるフェーズへ。
この時7時3分。36分の道草だった。まあそれはいいじゃない。
【4】に続く。