【6】より続く。
ついに来た、核心部分。
肉眼では、既にこの前からその断片を捉えていた。コンクリ構造物の断片を。
…が、見えてきたものをきちんと認識するのに、数秒を要した。
正対して、しばし凝視。
コンクリート製ロックシェッド…の、なれの果ての姿。
これは凄まじい…。ロックシェッドの坑口から5mほどが、木っ端微塵に破壊されており、天井部が完全に叩き潰されて無くなっている。
これが、地理院地図に残された穴表記の正体なんだろうか。あるいはこのシェッドの奥に、隧道が!?まあ望み薄ではあるけどな。
気ははやるが、まずは観察だ。
山側に、
辛うじて残った坑口のスパンドレル部。これもバッキバキにぶちのめされて、なんとか自立してるに過ぎない。
そして谷側には、
一段と凄まじい、シェッドの側壁部の残骸。
まるで針金のようにぐにゃぐにゃになった鉄筋が、皮膚を突き破った骨のように露出。一体、どんだけの力が加わったのか…。ちなみに写真右下は、絶壁だ。
スカーンと見晴らしのいい(その意味を考えると怖い)この場所からは、
西股大橋がよく見える。
先ほどあそこからこの惨状を遠目に観察していたわけで、改めて「あの場所」に立っているという実感がこみ上げてくる。
ここで、実験的パノラマ写真を。
横長パノラマを縦に貼っているので、スクロールしてお楽しみください(笑)。
なんとなく、臨場感がアップする(ような気がする)ので、お試しあれ。
で、ここにはあとひとつ、目を引くものが。
二枚目の写真でも中央やや左下に写ってるのだが、
コンクリートにはめ込まれた?あるいはくっつけられた?長方形のパネル?みたいなものが転がっていたのだが…これなに?
最初は、すわ、扁額か!?といきり立ったのだが、
文字が書かれているように思えない。
よく見ると、パネル?部の周囲は銀色の金属帯で巻かれている。何だろうこれ…。けっこう観察したが、わからなかった。
さて、ではいよいよ、
シェッド内部へ進んでみる。ねじくれた鉄筋が禍々しい…。
それにしても、この天井って一撃でぶち抜かれたんだろうか。相当な巨岩が直撃したってことか…。
そうだとするなら、
よく残ったなあ、この側壁部。板チョコみたいにバキーンと割れちゃっているが…。
探索時で、放棄されてから16年。
暴虐の限りを尽くされたその痕跡も、徐々に遺跡めいた風合いを纏い始めている。
さて、
洞内の様子は…と。
しでのき大橋と西股大橋、二つの橋からの遠望でわかっていたことだが、
洞内にはおびただしい土砂…(土石流だなこれ)が流れ込んでいて、中と外の境目が無くなりそうな状態。
ここで確信した。やはり地理院地図の穴表記は、このロックシェッドそのものだったと。シェッドに続いて隧道があるかも、という希望的観測は外れた。
振り返りで改めて伝わるだろうか、
おっそろしいほどの落石の惨状が。
そして、
土石流の流入っぷりが。
この見え方…。今いるのは、まさに
左から二番目の「窓」のところ…ですな。
流入した土石流は、しかし洞内を埋め尽くすことはなく、
無事(とは言わんか)貫通している…。明るすぎる外界に向かって。
果たして、どんな光景が待ってるだろうか。
【8】に続く。
















