神山発電所関連遺構を探して【1】(滋賀県甲賀市) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 

2019年2月26日。かねてから気になりつつも、「いつでも行けるわ~」とスルーしていた近場のシバキ残しを、ついにやっつけてきた。その顛末を、今宵から何回かに分けて記事にしていく。…まだ3ヶ月前のことか~。もっと経ってる気がしてしまうな。

 

 

もともとのきっかけはもうずっとずっと前。地図を眺めていて気になった、ある池の名前。

 

またしても登場、我がキタナイ地図からの引用で恐縮だが、中央の上のほう、見えるだろうか?

「元発電所池」。

なんつう破壊力ある名前の池だろか、コイツめが。どう見たって「そういう理由」でついた名前としか考えられない。

 

その後、この池を見に行った。確かに地図の場所には大戸川が広くなったところがあったが、コレが元発電所池?どうもよくわからない消化不良状態で、ついでにほど近くにある鶏鳴の滝を見て帰ってきたっけ。

 

が、しかし後日、ネットでさらなる事実を知った。元発電所池の位置、地図が間違っているのだと。かつて「発電所」は確かに存在し、それは何の気なしに訪ねた鶏鳴の滝付近に位置し、関連遺構も周辺に残っていると。うおーい、マジか。

 

 

その名は神山発電所、大正3年5月運転開始、昭和32年4月廃止。

 

 

この事実を知ったのが2012年ごろだったっけか。そっからここまで、冒頭に書いたような「同業あるある・近場の甘え」で放置していたが、ふと気が向いたこの日、ようやく探索を決行した。

 

 

つうわけで、鶏鳴の滝駐車場。

地図リンクは貼らない。上の地図で十分すぎるだろう(笑)。

 

平日午前中だけに、他に一台も車はなし。人目を気にせずに探索ができそうだ。くわしい情報はあえて見ずに来たが、取っ掛かりだけは心得ていた。前回来た時に多少の違和感を感じたそのポイントは覚えていたから。

 

 

身支度を整え、

その「ポイント」のある滝方面へ向かう。

 

 

 

漠然と「鶏鳴の滝」と書いてるが、

実際は「鶏鳴八滝」ということで、神有川に連なる小規模な滝の総称である。

 

 

 

いい雰囲気なのだが、わたくし今回は完全に発電所モード(謎)。滝には目もくれずに進む。

信楽らしくたぬたぬ(笑)が出迎えてくれる。

 

 

 

しかし、その手前にあるものは、前回まったく気づいてなかった。いや、気にしてなかった?

関電マークの杭。

 

まあ当時はこの杭が発電所遺構に付きものだとも知らなかったし、ノーマークだったんだと思う。

 

 

そして~、

駐車場から3分も歩けば現れるのが、この景。

 

 

 

一般人的には、見えてきた大きめの滝に目が行くところだが、わたくしは違う。

この石桁橋。そして、

 

 

 

前回に違和感を感じながらも、それ以上には考えが及ばなかった、

この水路。これは橋から見上げたところ。

 

だって、ここらに発電所関連遺構があるなんて、まったく思わずに、普通に滝を見に来ただけやったし、そりゃあスルーしたとしても無理もない…と自己弁護。

 

 

こちらは見下ろしの景。

うむ、要は余水吐の水路だ、これは。よって、この水路を上に辿れば上部水槽に到達するはず。先述の取っ掛かりとは、まさにこの水路だった。

 

 

 

一応、申し訳程度に

滝を鑑賞(笑)。八滝のうちなんていう滝なのかも見忘れた。興味なさすぎやろ(笑)。

 

 

 

いや~だって今日は

コッチをシバキに来てんだからね!

一番下から見上げる、余水吐き水路。上に見えるのは、先ほどの石桁橋。コイツを直登でガシガシと詰めていく。

 

 

 

登ること7分。

見えた!水路の始まりが。あそこが上部水槽に違いない。

 

 

 

このような

石積みの土留めを横目に、さらに登っていき、ついに斜面てっぺんへ。

 

 

 

そこには…期待通り。

ありましたな~。

 

 

【2】に続く。