2018年10月27日、悲報転じて北陸遠征の2日目、午後。
次のターゲットに向けて国道471号から林道へ。
この先になんの用があるかといえば…
(笑)。
いつ貼ったのか自分でも憶えてない、「素掘り」と書かれた付箋。ご覧のように我が探索のお伴である県別マップルはおろか、地理院地図にも隧道表記は見当たらないのだが、先人の記事かなにかで見て知ったのだろう。そいつを見届けに来た、というわけで。
林道入り口には石碑(開通碑?)があった。
「笠谷林道」という路線名があり、見にくいが左側には「松野幸●」という岐阜県知事の名前が刻まれていた。
調べてみると、これは1958年~1966年に岐阜県知事を2期8年つとめた松野幸泰氏で間違いないだろう。ということは、林道の開削時期もその間に絞られるはず。高度成長期真っ只中だ。
ちなみにウィキ先生によると、松野知事は
「伊勢湾台風を教訓とした治山・治水等の安全な県土づくりのほか、“道路知事”とも呼ばれるほど道路整備等の産業・生活基盤の整備に重点を置いた県政発展の基盤づくりを進めて(以下略)」
という人だったとのことで、林道の開削などもベクトルを同じくするものだから、なんか頷けるものがある。
てなわけで、林道を進んでいくわけだが…
案の定、お腹の弱いノートさんには気を使う道だった。
当たり前のように、
転回スペースも離合スペースもナッシン。
ゆっくり進むこと約10分。
初めて見つけたマトモな路肩で、転回&駐車。
臆病な我が嗅覚、これ以上はヤバイ、と判断した。ここからは徒歩にて進軍する。おそらくは、さほども歩かないだろう。
ここまで伝わりにくい写真ばかりだったが、
結構な高さまで登ってきている。
ササッと身支度して、徒歩進軍開始。入口に熊注意とあったこともあり、ホイッスルを鳴らしながら行く。
道の雰囲気は
なかなか宜しい。「ザ・林道」って感じ。
この辺とか見ると、
車を諦めたのは正解だと思った…が。
ここ以外は案外まともな路面で、諦めが早すぎたか?とプチ後悔(笑)。
まあでもこういう部分じゃ、これまでの約10年、だいたい正しい判断を下せてるのよね、幸いなことに…(笑)。これまでノースタック、ノーパンクで来てるのは、この臆病な判断のおかげかも(笑)。
歩き始めて3分ほどで、
林道が大きく谷を巻くところへ。
コーナー頂点からの景。
いや、すこぶる宜しい(笑)。
ギリで紅葉には早すぎたようだが、それでも十分に美しい。
そんなコーナー頂点の傍らにあったのは、こんな標柱。
「下ウスノメ国有林 これより400m間」
恐らく隧道はこの400m以内には登場するはずだが、さて?
実際のところ、標柱からはわずか2分だった。
あの左コーナーを立ち上がると…
おお~!ホントにいらっしゃいました~!
【後篇】に続く。