山中隧道(廃) 【4】 (福井県丹生郡越前町下山中) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

【3】より続く。
 
 
坑口前の激藪を突破してご対面。b76f33b1.jpg
 
なんで正面から撮らないかといえば、藪のせいで正面からだと全貌を収められないから。
 
 
 
断固として、これより高い車は通さないのだ!と主張する高さ制限バーがいい。存外におざなりな取り付け方が、さらに哀感を誘う(笑)。
 
 
そして、あっち側の坑口には見られなかった(あるいは見落とした)ものが、こちら側には二つあった。
 
 
 
ひとつはこれ、配電箱。
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中身はあらかた失われているが、こんなあからさまに設置されてるのって、珍しくないか?あるいは廃止後になんらかの目的で設置された?
 
 
 
 
 
も一つはコレ。
 
 
扁額。フラッシュ焚いたり照明当てたりしたが、どうしてもうまく撮れなかった…。
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左端には竣功年らしき表記があるように見えたが…。無念。
 
 
 
「平成16年度道路施設現況調査」によれば、この隧道のスペックは延長185m、幅員4.5m、有効高3.5m。そして竣功年は昭和36年。ビジュアルからの印象通り、昭和中期製だ。無機質なコンクリートトンネルも、人の手を離れて、ある意味新たな精彩を得る…と言うとおかしいかもしれないが。
 
 
 
さて。
 
 
 
 
 
洞内はこんな感じ。見るからにヤバい。だが、幸いに長靴を脅かすほどの嵩ではない。5e37d187.jpg
 
 
そういえばこの隧道、接近しやすい割には不法投棄の類いがほとんどなかったなぁ、と今思った。これは高ポイント。
 
 
 
 
 
 
 
 
少し進入してみた最奥ポイントより、先に訪ねた向こうの坑口を望む。
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極力フラッシュを使いたくない雰囲気重視派の自分としては、こういうテイストが大好き。
 
…やはりずっと泥の海のようだ。やはりこっちでも無用なリスクを冒すことなく、撤退。てことで、完抜けはしていない。
 
 
 
さあ、戻るか!
 
 
 
 
 
 
 
 
ヴッ…(吐)
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最後に、現トンネルも紹介しておこう。
 
 
国道365号線・山中トンネル、織田側坑口。画像左上あたりが、予告編や【1】冒頭の画像の位置だ。
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銘板。1989年といえば平成元年。旧隧道が第一線を張ったのは、たかだか28年ほどだったわけだ。
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28年…。長いのか短いのか、微妙な数字ではあるな。
 
 
 
なんにせよ、旧隧道はその役目を終え、静かに余生を過ごしている。願わくは、このままゴミまみれにならず、静謐なままでありますように。
 
 
 
 
以上、完結。