今宵は(今宵も)小ネタです。
2015年7月26日、JR東海道本線瀬田駅から近場を徒歩散策した際に見つけたネタ橋をご紹介。
瀬田駅を出て1時間20分、
何の変哲もない橋のたもとにやってきた。
水平も取れてない、テキトーな写真(笑)。ルーティーンで撮っただけで、何にも感じなかった。
普段ならば、十中八九スルーしているだろう平凡な橋。でもこの時は、せっかくクソ暑い中を歩いて訪ねたので、まあ一応記録だけでもしておくか、と。
ちなみに、橋の向こうが大津市大萱(おおがや)。立っている場所は、大津市萱野浦(かやのうら)という。
お名前は、
草川橋。
記録だけでもしておくか、とか言いながら、
こんなとこに降りてみたり(笑)。
我ながら・・・
因果な性格よのう(爆)。
けど、のぞきこんだおかげで、歩道部分は後付けだと知れた。まあ・・・そんな欲しい情報でもないけどな!
橋上から眺める
上流?側
そして、
下流?側。
なんでこんなつまんない橋を執拗に周辺まで見せてるかってぇと、この橋がどういうロケーションにあるのか知っていただきたいから。
周辺には住宅が立ち並び、何の変哲もない街角にしか見えない。
・・・でしょ?
なのだが。
ここでようやくご覧に入れよう、わたくしが思わず唸ったものを。それは、最初の写真向かって左側親柱にあった銘板。
フェンスと草が邪魔で、よっこいしょとのぞきこんだそこには・・・
「びわ湖」。
なんとこの橋、琵琶湖をまたぐ橋だった(笑)。
そう、日本最大の湖である琵琶湖に架かる橋は、琵琶湖大橋と近江大橋だけではなかったんである!
いや、コレ実はウソでも間違いでもなく、この何の変哲もない川に見えた水路は、まちがいなくかつて琵琶湖だったのである。
2枚上の写真左側の親柱にある、
「昭和38年6月竣功」の表記。
「滋賀県土木百年年表」によると、この年の3月31日、「瀬田湖岸埋立工事竣功。」とある。
そう、大津市萱野浦・・・つまりこの橋より琵琶湖側一帯は、この年の埋立てにより誕生した陸地であり、それまでの湖岸と新しく誕生した陸地を結ぶ橋として架けられたのが、この草川橋だったのであります。
つまり3枚上の写真は、まさにかつての湖岸から琵琶湖を眺めた、そんなシーン。往時の景観を偲ばせるものは何もない。が、琵琶湖岸には、今も随所で広大な葦(よし)の茂る水辺が見られる。
草川橋のたもとから望むあの橋の向こうは、琵琶湖。
ここもきっと葦原の広がる、日本画のような景色だったに違いない。
以上、完結。