2010年10月10日、「2010秋の煉瓦祭り」(謎)が、厳粛に(笑)執り行われた。この日のネタは今までまだ記事にしてなかったな。
名前のとおり、東海道本線下などの煉瓦橋梁・架道橋をシバキ倒すというこの催し。その途中でちょっと趣向を変えてやってきたのが、多賀町は一円にある芹川ダム。
ナニシニキタ??
芹川ダム湖周辺の141haに及ぶ山林は「野鳥の森」として整備されており、もみじの葉っぱのような形をしたダム子…もといダム湖の周囲には、約4kmの遊歩道が設けられている。
その遊歩道に、実は
あるのだ。アレが。
アレって?アレはアレですよ(笑)。
ほら、ここに!このマークされたところに!
な~い。
あらら?
ならば、マピオン地図では?(出た~このパターン・笑)
道は描かれているが、アレなんてないぞ?
今回は、愛と信頼のゼンリン地図にも登場していただこう。
どーした!?ゼンリン地図まで!?
ならば…仕方あるまい…
これがやりたいだけ
「出でよ、地理院地図!」
ガラガラガラ…ドォォーーン!! (←カミナリ)
…。
ち、地理院地図ぅ!お前もかー!!
載ってない。徹底的に、載ってない。もちろん道路地図など、言わずもがな。
さらに言えば、トンネルリスト(「平成16度年道路施設現況調査」)にも記載はない。
実体の掴めぬこと、鵺(ぬえ)の如し。
だが…ダム堰体上にある案内看板に、唯一の確たる表記が。
…刮目せよ!
ゲッチューー!!
だからこそ、わたくしはこう呼ぶ。
「滋賀県でもっともマイナーなトンネル」と。
だが当日は、正確な場所はよくわからない状態でここへやってきた。わたくしが野鳥観察系のサイト様か何かにちょこっと載っていたのを偶然見つけて、それをこの日確かめに来た、というわけで。
…というか、ほとんど半信半疑で来たような感じ(笑)。だって、ここまで見ていただいたように、どんな電子地図にも載ってないんやから!先ほどの案内板も、実は帰り際に見つけたもの。
さて…では。
堤上より南を見おろす。ご覧のとおりのアースダム。「ダム便覧」によると、堤高は27mとか。
この写真だと、右方向に遊歩道を進んでいくのが正解。…てか、周回路なので、どっちから進んでも最終的には行き当たるので、安心(笑)。
ちなみに、遊歩道は車両通行禁止だったと思う。よって、目指すトンネルは歩行者用トンネルということになる(当然)。
遊歩道を進む、四人の不審者(笑)。
よとと氏、ピカ氏、おろろん氏、そしてわたくし。元祖煉瓦穴特捜隊…略して煉特隊(笑)
そして…
遊歩道は行き止まりに…
…じゃなくて!
出ターー!!
ありふれたコンクリートトンネル。しかし先述のマボロシ度(笑)を考え合わせれば、ありがたみが増して見えるから不思議だね~。
ちなみになんでこんなに寄って撮影してるかといえば、これ以上下がれないから。湖岸から急角度でトンネルへ突っ込んでるので。
ちなみに、
扁額が収まるべきスペースがあり、木製の何かが収まっていたようなのだが、朽ちてわからなくなっている。銘板の類も見つからなかったので、名称や建造年など、一切が不明だ。
これまた「ダム便覧」によると、芹川ダムの竣工は1955(昭和30)年。立地上、このトンネルの建造時期もほぼ同時期かその数年後以内ごろだと思われる。「野鳥の森」の整備がダムの完成と同時だったのかどうかは、調べきれなかった。
コチラは北側坑口。
こっちには扁額のスペースさえない、殺風景なポータル。
洞内の様子。
当然のように、無照明。
歩行者用だけあって、それなりの幅員。保守時には二輪や軽トラとかも通ってるとは思われるけど。普通車も…イケるねたぶん(笑)。
…いや、チャレンジしようもないけどさ。
コレは最初に来た方。急カーブ感が伝わるかと。
普通車無理やな、やっぱ(爆)。
よく見たら胸壁に、
かたつむりさんがいらっしゃいました。
当時は撮影枚数が少なかったんで、引いた写真とか地山の感じとか、全然撮ってない。しかもボケた写真ばっかりやし。そのうち撮り直しに行きたいものであります。
ということで、今でも道路趣味方面からは極めてマイナーなこのトンネル、当時は大発見気分やったのだが、やはりというか、先人がいらっしゃいましたよ。以前コメントいただいたこともある、shimneti氏のブログで、しっかりと記事にされていた。うーむ、サスガや…サスガすぎる…。
すいません、勝手にリンクしちゃいました~。「勝手な記録」ということでご容赦くださいまし~。
最後に申し上げておくと、冒頭でいくつか出した地図のうち、マピオン地図と地理院地図は、トンネルを抜けずに半島状の先端をぐるっと回り込む線形で道を描いているが、コレ間違い、ということになる。アソコには旧道が存在するような余地はなかった。
…。
…なかったよな?(汗)
ちょっと気になってきたよ…(笑)。
以上、完結。