2013年4月27日。
今宵から何回かに渡ってお送りするのは、ある廃された水力発電所と、それにまつわる物件群である。この日、7時間近くかけて探索した。発電所が竣工したのは、実に大正4年のこと。だとか。
まず最初に注意事項。
今回の記事については、物件の名称および具体的な場所などは伏せさせていただきます。わかってしまった場合も、ブログ内でのコメントなどでは伏せておいてくださるようにお願いします。
また、場所の察しがついてる一部の方々(笑)におかれましては、実際に探索されてそれを記事にされる場合、同じように場所など特定されないようご配慮いただけると幸いです。勝手ながら、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
本篇を始める前に、かいつまんで前説を。
この探索は、いつもお世話になっているよとと隊長がMinekoさんからの情報をもとに現地調査されるにあたり、その末席に加えていただいたもの。参加者はよとと隊長と情報提供及びガイドのMinekoさん、ぱぱんさん、お馴染みのおろろんさん、mt.tellさん、そしてわたくしの計6名。
わたくしときたら、単に教えていただくままにズラズラついていった感じなので、色々と記憶があやしくなっているのだが、これ以上記憶が薄れないうちに、当日Minekoさんからいただいた極秘資料を参照しながら記事にしていくことにした。
集合場所から、2台に分乗してやってきた。Minekoさんがまずご案内くださったのが、
ここ。眼下の川を見てみると・・・
あ~、なんかありますなあ、人工物(のなれの果て)が・・・。
そして、なにやらけしからんモノも・・・?
聞けば、ここが取水堰堤のようだ、とのこと。が、ここはロケーション的にとても接近できない。どうやら後からまわりこむルートもあるとかないとかで(なんやそれ・笑)。
取水堰堤は後回しにし、まずはもう少し離れた場所から、教えられるままにアタック開始。
降りはじめるとすぐに、何やら・・・。
・・・!!
いや~始まったねえ~ワクワクするねえ~(笑)。
降りたって接近していくと、
このようなコンクリ製遺構が登場!
苔むしたコンクリの風合いがたまりませんな~!
む~、コレは間違いなく、導水路の一部。
ただ知識がないので、なんと呼んだらいいのかわからなかった。
Minekoさんによると、「沈砂槽」とのことだった。なるへそ~。朽ちたドラム缶がまた萌えるわ。
中央のフェンス状コンクリには切れ目があって、そこには
こんなデカイ穴が開いていた。
もちろん底が抜けたんじゃなくて、あらかじめ設けられていたものだ。このままだと水はダダ漏れなので、簡易なスルースゲートか落とし戸のようなものが設置されていたんだろう。わたくしは行かなかったが、この穴の底から川につながっていたみたい。
その先には・・・
いらっしゃいましたよ・・・(喜)。
しかし、真ん中のフェンスが邪魔で、うまく坑口全体を撮れない。ならば・・・上に登ろう。
沈砂槽(ほぼ)全景。
中央の下が、さっきの穴なんだけども・・・
この高さから見ると、こう。
ここから砂を逃がすわけなのか?ちなみに川は、撮影位置の背後方向になる。
そして、視線を反対側へと移せば・・・
ようやくまともに拝めた、導水路隧道!
切石造りのポータルが素晴らしい。笠石の一部が若干綻んでいるが、それ以外は問題ない状態。
Minekoさん資料(以下連載最後まで、単に「資料」と表記する)によると、これが第一号隧道。当然ながら先ほど見下ろした取水堰堤側が呑口なので、こっちは吐口。なので、
コレを辿っていけば取水堰堤方向に行ける、ということになる。
ではいざ、入洞。
さっそく洞内の様子を・・・と行きたいところだが、
アイツについて触れずにはおれない(笑)。
コンクリフェンスと見えていたアイツ、先端は切石だった。おそらく水流を分けるものなのだろう、先端を尖らせた水切りの施工がなされていた。
その水切りには、
このような簡易な蝶番が上下2ヶ所に。
今は失われているが、ここに扉が取り付けられていて、どちらか一方の水路に導流していたのだと思われる。いや、イイわ、コレ(笑)。
さあ、では今度こそ、参りますぞ。
・・・なんだけど、
うあ~・・・
盛り上げるじゃないの~!
【2】に続く。