よく考えたら、これまでに我がホームである滋賀県のトンネル・隧道を、このゆるキャラしか紹介していないことに気づいた。コレは遺憾イカン。少数精鋭、「裏」隧道王国(言い過ぎ)だというのに。
ということで、今回は滋賀県に2か所しかない廃隧道の「地味なほう」をご紹介します。まだこの趣味にハマってそれほど経っていなかった2009年7月5日、実に4年半以上も前のネタ。
場所はコチラ。
懐かしや蒼い弾丸号。ここは国道421号線、相谷第一トンネル。西側坑口を望んでいる。
ように見えるが、実は。
右端に注目。何が見える?
そこにあるのは、はしご。何のために?いや、それよりも…
はしごのかかってるカベ、あの風合いを見てピンときたあなたは同業者(笑)。
あのはしごを登るには、いったんトンネル脇の暗渠的なところまで降りていかないと取り付けないのだが、立ち昇るアカン薫りに誘われて、誰が置いたとも知れぬアルミばしごを登ってみれば…
ゲッチューー!
しかも~
扁額ぅぅぅ(泣) なんと無残な。そして健気な。
ということで、旧隧道の西側坑口は、現トンネル建造時に半ば破壊され、半ばこういう形で人知れず現存している。ひとつナゾなのは、あのアルミばしごを誰が置いたのか?ということ。心ある同業者?あるいは何らかの保守のために公式に設置されてる?
まあ、前者のほうがロマンがあるよ。ああ、そうともさ。
で、反対側はどうなってんの?
ということで、トンネルを抜けて橋を渡ると、いかにも~なゲート。
言わずと知れた旧道の入り口、そして廃が確定している道。
これは振り返り気味に撮影。もちろん、この奥にちょっと失礼することになりまーす。
現道からは下りになる。右を見上げると
そしてその奥に…
見えてキターー!!
ついに拝めた、オリジナルのポータル。相谷隧道・東側坑口であります。
金属のフェンスでガッチリ封鎖。
まあ当然の措置ではあるけどね~。うーん、どないしようもない(笑)。
こっち側では扁額全体が見られて嬉しい。
国道421号線改良の中で生まれた廃隧道。現道を進むとこのすぐ東に、続いて佐目隧道がある。
今は亡き相谷隧道とこの隧道は、いずれも昭和43年建造。近接したこの二洞、おそらくは同時進行に近いタイミングで工事が行われたと思われる。そしてビジュアルもほぼ共通、まるで兄弟のような関係にある隧道なんだけど…
気になるのは、相谷「第一」トンネルというネーミング。これは明らかに「第二」を想定した命名である…ということは、この佐目隧道がいつの日か相谷第二トンネルにとって代わられる日が来るのか?
ただ…R421って、桑名が起点で近江八幡が終点なんよね~。ということはだ、「第二」は「第一」よりも近江八幡側、つまり西側に作られるべき…ですよね?うーん…ココより西って基本的にもう改良されてると思うけどなあ…。
独りで悩みつつ、完結。