2015年10月4日。かねてから気になっていた道を確かめにやってきた。それは我がホーム・滋賀県最南の地・甲賀市信楽町多羅尾に。
滋賀県道138号信楽上野線をトレースする形で南下してくると、滋賀県道334号多羅尾神山線としばし重複する区間がある。その途中に現れる、
こんな地味な分岐。
まあ普通は気にしない類の分岐だ。…が、実は。
右へと分けいるこの細道。これが今回の探索のターゲットとなる。
なぜこの道が気になっているのか、その理由は地図をご覧いただくと一目瞭然。
現在地はコチラ。
ご覧になった?
県道から分岐するタダのヒョロヒョロ道に見えたコレ、
それを示す看板や標識といったものは何にもない。しかーし。
地図は、右がr138であると主張しているのである。
以前、この狭小区間の反対側を少し探索したことがある。その時点では単なる細道としか思ってなくて、少しぶらついただけで切り上げてしまったのだが、後でよく地図を見たら、それが県道であると知った。
…アレが?ウソやろ?と思った(笑)。
が、先のヤフゥ~地図やマピオン地図、もちろん地理院地図でもこの細道を県道であるとしているのだから、間違いない。
コレはわたくし手持ちの県別マップル(昭文社)。
ああ、汚い書き込みは気にしないで(笑)。
元々は、このヒョロヒョロ道しかなかったのだろう。だが現在、r138を使って三重県へ抜けたい車両は、(冒頭の写真で想像つくだろうが)ほぼもれなく直進する。そして、六呂バス停のところを右折し、御斎峠を経て三重県伊賀市へと至る。ちなみに我がカーナビも、このルートで案内する(笑)。
つまり実態としては、新道を経由した上記のルートが実質的なr138として機能しているわけだが、県道指定としては旧態のまま現在に至っている、というところ。
地図読みではたかだか1km足らずの区間、果たしてどのような道なのか?さっそく探索だ!
まずはシンプルな橋がお出迎え。
街灯のついた木製電柱がステキだ。
もちろんヘキサも何もないのだが、
代わりにこんなものが。
この先(幅員狭い)通り抜け不能
滋賀県
滋賀県が設置者ということは、この道が県道であるという証。そして「通り抜け不能」と来たもんだ!コレは面白そう!
橋の名前もまた、イイのだ。
「伊賀辻橋」。
ここはまさに伊賀国への最後の辻だったのではないだろうか?この辺の小字が「伊賀辻」であることからも、かなり古い道であることを感じさせる。
ちなみに橋自体には、「昭和45年8月竣工」の銘板があった。
伊賀辻橋の先には、
ちょっと進入をためらうような、プライベート感漂う光景が。
この橋、実質的にここに固まる数件の民家のためのプライベート橋という位置づけで間違いない。なにしろ、「通り抜け不能」なんだし。
民家の間を抜けるとすぐに、道は勾配を増す。
これは、ささやかな峰越え道だ。古くから歩かれてきたものだろう。
だが…忘れるなかれ。
この道、こんなですが
現役県道なんですよ!?
なんだこの幅員!(予告通りやけど・笑)
信じられますか、
コレ!?
「通り抜け不能」は大げさだが、完全に軽車両までしか許さないスペックで、スネーキングしながら小さな峠へと続いている。
まあ…ノートさんなら行けるな(笑)。
この道を使うのは、この道沿いに畑を持っているごくわずかな地元の方くらいじゃないだろうか。
サミットが近づくと、少しだけ普通の道レベルへ戻ろうとする(笑)。
が、依然として県道レベルではあり得ない。スゴイなここ!
歩き始めて10分。
実質通行不能区間は、ささやかなサミットへ。
【後篇】に続く。