2018年7月21日、仕事が半休だったので、酷暑の中(笑)、かねてから気になっていた事案の現地調査に赴いた。
降り立ったのは、
JR京都線(東海道本線)・東淀川駅。
新大阪駅の構内外れといってもいい位置にある、地味~な小駅である。
ここに何しに来たかというと、前説が必要になるので、以下すみずみまで精読の上で記事をお読みください(エーメンドクサ~
この東淀川駅の前後には、JR西日本管内でワースト1、2位の悪名高き「開かずの踏切」が存在する。
まず、京都方にふたつ。
北宮原第1踏切
(横断長21.4m、遮断時間最大56分/時(JR西日本ワースト2)、10.9時間/日)
北宮原第2踏切
(横断長24.8m、遮断時間最大40分/時、9.3時間/日)
この二つは本来ひとつの踏切だが、真ん中で待てるように分割されているために、第1、第2となっている。
で、大阪方にあるのが、
南宮原踏切
(横断長46.8m、遮断時間最大57分/時(JR西日本ワースト1)16.3時間/日)
まあ凄い数字。特に南宮原踏切、日に16時間以上も閉まっているとか、何をかいわんや。
北宮原踏切のように二分割されていないので、上り下りどちらの列車が来てももれなく閉まってしまうため、遮断時間がグーンと上がっている。実際これ、往来頻度が極端に下がる終電~始発の数時間を差し引いて考えれば、ほぼいつも閉まっているってことになる。こりゃさすがに耐えられない(笑)。
これが、ホームの大阪方から望んだ、南宮原踏切。
ご覧のように一応横に跨線橋があるのだが、使い勝手は悪そうだ。
この不便を解消するために、地上駅である東淀川駅を橋上駅化し、東西の自由通路を設けて東西どちらからもバリアフリーで安心安全に行き来できるようにする、という事業が、ついに今年始まったのである。
上の写真撮影地点から振り返ると、
自由通路を含んだ橋上駅舎の工事が着々と進行していた。
ホームからの
新しい階段も。このあたり、極端にホームが狭くなっていて危険だ。
新大阪駅の隣駅とは思えないほど、
長閑な雰囲気。
この事業が完成した暁には、懸案である南北の宮原踏切はもちろん、駅構内地下通路、そして東西にそれぞれある駅舎も廃止、撤去されるとのこと。
便利になるのは実に結構なのだが、
大都会・大阪市内にあって、古き良き国鉄駅の香りを色濃く残しているこの駅が変貌するのはなんとも寂しいなあ…
とか思ってる間に、毎日通勤で見てたらどんどん工事が進んでいくので、これは今の姿を最後に残しておかないと、というわけで、酷暑の中降り立ったわけだった。
ホームの様子を見た後は、地下道へ。
すぐそこに見えるのが、第1と第2の北宮原踏切だ。この地下道入り口の向こうで分割されている。
廃止される運命の、階段。
痕跡も残さず、埋められてしまうのだろうか。
降りて、左を向いたところ。
西口方向になる。
で、反対側。
こちらはもちろん、東口側へ。
ところで、この不自然に鉄柵で分割された地下通路だが、実は柵の向こうは自由通路として改札を通らずに通行できるようになっていた。これもまた、踏切遮断時間のあまりの長さによる措置に違いない。
東口へと登る階段。
もちろん、自由通路も並走。
階段を登って左へ曲がれば改札だが、改札手前をさらに進むと、トイレやエレベーターのある方へと行ける。
これは、トイレあたりからの振り返り。
なんかこのあたりのテイストにも、国鉄駅の香りを感じてしまう。
あー、あと、
こういうやつ。
なんか謂われのよくわからんこの手の痕跡だか遺構だか、旧国鉄駅でしばしば見るような気がするんだが…気のせい?
そうそう、こういうのも、
今や都市部ではあんまり見ないテイストですよ。
さー、興味ない方はどんどん引いて行くと思うけど、気にせず【2】へ。