2014年10月11日、奈良県北東部徘徊の際に見つけた、思わずニヤニヤさせられたネタを。
まずはコレ。
奈良県道173号下狭川阪原線、起点からすぐの白砂川に架かる烏帽子橋であります。
親柱の形状が異形ではあるけど、まあ仰天するほどでもないごく普通の橋だ。実はこの県道、無名ながらもスパイシーな険道(幅員激狭!)なのだが、それはまた別の話。
ここで注目いただきたいのはたもとに建つ青看。
橋を渡った先に・・・「チョイ」が描かれている。・・・アレは?
このアングルから見てみれば、
おおっと?
何やら急勾配で左への分岐が見えるではありませんか!さらに言えば、いま撮影しているこの道が、青看に描かれていなかったことにも気づかれただろうか?
この道、実はゴルフ場へのアプローチ道路で、奥に見える水色のガーダー橋とは半ループ状線形でつながっている。地図によると、橋の名は「せきれい橋」。
そう、先ほど見えたあの怪しい分岐は、せきれい橋を含む現アプローチ道路が供用される前の「旧道」であることが疑われた。
さっそくチェックだ!メーン!
接近してみれば、
どう見ても現役の道じゃない感じ。
入口に落ちていたのは
えっと、僕読めないんすよ、漢字(大爆)
ゴルフ場による掲示だったようなので、やはりコレは・・・世にも珍しい(かどうか知らんが)ゴルフ場専有道路の旧道ってことか~。面白い!
さらに面白いのは~、
ギュイーン!
ギュイーン!
現道合流!
すなわち、こうなっとります。せきれい橋より俯瞰で図説。
青線が県道、そして赤線がこの「せきれい橋」供用前の旧道。写真のとおり、現在では完全廃道である。
しかしコレねえ、いろいろツッコミ所があってニヤニヤしてしまうんですよ!
まずは先述のとおり、公道でなく私道の旧廃道ってところがミソ。次に、その廃道部分のほぼすべてが急勾配のS字カーブだけで占められている、という点も稀有。
さらに「新橋供用により誕生した旧道」から想起される現道との取り付き具合のイメージ、そのはるか斜め上をゆくこの姿。
めっちゃ面白くないかね?
わたくしはめっちゃ面白かったよ(笑)。
さ、ココで改めて地図を。
これで全体の感じがお分かりいただけるのではないかと。
新旧の合流点からゴルフ場方向を。
ここでもけっこうな勾配を感じていただけるのでは?
振り返ると、
この感じ。
せきれい橋には竣工年の記載が発見できなかったので、何年ものの廃道なのかはわかっていない。
それが唯一残念なところだが、個人的にはコレ、「上質な小ネタ」認定に足る、非常に好きな感じのネタであります。
気に入っていただけたらいいのですが。
以上、完結。