【2】より続く…
が、改めてココで一言。
この一帯は私有地である可能性があります。また、危険な個所も多数存在します。当ブログを見て現地を訪問される場合は、すべて自己責任にてお願いいたします。
…まあ、同業者には野暮極まりないけどね…(笑)。
当時からあったようには見えない簡易な方杖橋で、対岸へ渡る。この川の左岸にある遺構は、今見てきたものでおおむね全てのよう。
橋上から見た下流(南)側。県道がある方角である。
人の手が入っていて、完全にまっすぐ。市街地以外でこんな様相の川を見ることは、案外ない。
渡ってから振り返り。
前回ご紹介した遺構。ここから右へ40度ほど視線を移すと、例の隧道がある。位置関係とか、大丈夫でしょうか?
改めて渡った先を見渡せば、
そこはだだっ広い平場。これは県道とは反対の山奥側を望んだ光景。今度はわたくしすぐに気づいた。このダブルトラックの残る地面にところどころ埋まっているもの…それが枕木に他ならないことを。
遠くになにかの基礎らしきものが見えているし、枕木に誘われて進みたくなる光景だが…ちょっと待て。実は近いところにもなんかある。まずはそれをチェック。
位置的にはたしか渡河地点から見て斜め左奥あたりだったと思う。
なにやら立て札?どれどれ…
物的証拠はっけーん。
「上川(じょうせん)竪坑」の名称は、完全素人のわたくしでも聞いたことがあった。今の今までも紀州鉱山関連の遺構だと思いつつ探索してきたわけだが、この立て札で確証が得られたわけで。
立て札の文言から、少なくとも室町時代にはすでに掘られていたという、極めて長い歴史を誇る鉱山であることがわかった。
ちなみにかんじんの文字岩ってのはこの正面の岩だと思われるが、保護するためにつけられた元は透明と思しきカバー?が、汚れと劣化で曇って岩の表面がまったく見えないという残念な状態だった。
そしてここにも…
誰が為に君は居るのだ?
無為の椅子。
一瞬座ってみようかとも思ったけど、マットレスから水がしみ出してケツが濡れそうな気がしたので自重した。
で、不覚にも、その時気づいた。
右の方からただならぬオーラが。
…ちらっ。
…ブフッ (鼻血が出た音)。
ひょおおお!!出たああ!!
ネットで見たことあるこのお姿。まーさーにー上川竪坑の入り口に他ならなーい!
いや、あの立て札見てすぐ気づけよって話なんやけど、なぜかすぐそばに開口してると考えなかったのだ。
ええ、むろん立ち入りませんとも(汗)。
まかり間違って立入禁止でなかったとしても、わたしらのような穴好きふぜいが立ち入っていい物件ではない。上川竪坑…奈津子先輩の記事によれば、その深さ、なんと420mだと。
奥行きじゃないですよ、深さですよ?
アカン。アカンやつです。絶対に立ち入ってはいけません!
手ブレしまくりで恐縮だが、
ここにもレールが残ってるな。
フラッシュ・オン。
朽ちた支保工?がエグイ。奥に突っ込まれてる三角形の金属棒的なものはなんだろう?
しかし…コレは…イカツい。イカツすぎる。
鼻血ブー(死語)のわたくし、フラフラと奥地へ。
めくるめく廃世界、まだまだ続きます。
【4】に続く。