御行奉為 -436ページ目

ヘッドバンキング

先日書いた、ずっと出勤して来なかった部下が、今日から出勤してきた。

そりゃもうこき使いたかったが、訳あって普通に使った。

あ、関係ないけど、そいつが買ってきたお土産職場に忘れた。

昼休みに休憩所でテレビを見ていたのだが、途中で彼は居眠りを始めた。強行軍で福井から帰ってきたのだ、疲れているのだろう。そっとしておいた。私は優しい上司なのだw

ソファのひじ掛けに肘を置き、その手を眉間に当てて、頭を押さえて安定させていた。

話は変わるが、彼は汗っかきである。今日の休憩所は濡れた衣類を乾かすため、ストーブを焚いていた。

暑がりの彼は、一年は2季しかない。夏と秋だけだと豪語している。4~10月が夏で、11月~3月が秋だそうだ。

そんな彼にとって、今日みたいな暖かい日にストーブを焚くなど、汗まみれになれと云われたようなものだ。だが1番下っ端のため、わがままは言えず、我慢しながらのお昼寝であった。

案の定、たらたらと汗ばみ始めた。

そこでだ。汗ばみ始めた彼の顔は滑り易くなっている。眉間の様な不安定な場所に手を当てていては、滑ってしまうのではないか?

テレビそっち退けで彼の観察をし始めた。だけどストーブは消さない私。何せ乾かしてるのは、何を隠そう私の上着だからだ。

見ているうちに、少しづつ彼の顔がずり落ち始めた。ある程度ズレたところで、カクンと頭が落ちる。

目をつむったまま、元の状態に戻す。しかし数秒もするとカクン。戻す、カクン。以降それの繰り返しである。

徐々に苦悩の表情を浮かべるものの、起きようとはしない。顎辺りを押さえれば安定しそうなもねのだが、頑なに眉間を押さえている彼。

カクン・戻す。カクン・戻す。頭を前後に振る様は、あたかもヘッドバンキングの様だ。

昼休み終了の音楽が流れると目覚めたが、何やら苦しそうな表情だ。私が見つめているのに気付き、何ですか?と云った表情を浮かべた。

私が云うべき事は、ひとつだった。

「顎支えた方が良いんじゃネ?」

使わないと錆びる

錆びる。いわゆる酸化のコトだ。

一般的には鉄類に出る赤錆を指すであろう。字面からすると、かねへんに青なので、銅器に発生した緑青のコトを指したのであろう。鉄器より銅器の方が先だったし。

銅器はともかく、錆のイメージって赤系だと思う。

血が赤いのも、血液中の鉄分が酸化して赤くなったからだ。鉄は酸化すると赤くなるのが普通。黒錆ってのもあるが、こちらを発生させるのは大変。

機械って使わないとドンドン錆びていく。血との関係は直接無いが、肉体も使用していないと腕前が錆びるとか云ったりする。

今日は肉体だけでなく、やはり脳みそも錆びていくのだと実感した。

やたら長い前置きで、入力も面倒臭くなってきたが、ここまで打ったので書いてしまおう。

先日より、職場の駐車場の舗装工事が行われている。大人の事情により、駐車場の備品は我々が外さねばならない。

問題は、駐車場に設置してあった駐輪場の設置用ボルトである。設置時に立ち会っていないため、アンカ・ボルトなのか、それ以外の埋設等の手段で固定されているのか解らない。

何が問題なのかと云うと、舗装工事後には駐輪場のユニットを使用しないので、地面から生えてるアンカ・ボルトを躓かない様に撤去して欲しいと云うのだ。

上司からは引き抜くか、切断して欲しいと頼まれた。

撤去するのは今日しかチャンスが無いため、昼休み返上で作業に着手。

先ずはネジを緩める方向でやってみる。空回りだ。続いて引き抜く方向。無理だ。

切断にチャレンジするも、地面と面一に切断するにはツールと時間が無い。1本あたり1時間以上、グラインダのディスクが2枚は必要だ。駐車場にどんだけ強度が要るんだよ!たかがボルト6本切るのに1日使えるか!

これならどうだ?と、タガネで根元を切り込んで、ハンマで折り取る手段に打って出た。

全くダメだった。

既に1時間半作業をして、1本しか撤去出来ていない。

んだ!お前ぇ!ハンマでボルトの頭に叩いた。

げぇ!めり込むじゃん!面一までイケる☆カナ♪と、再度叩くとグイグイめり込む。

一緒に居たヤツに、お前も打ち込んでみ?と云うと、彼の方もゴリゴリめり込む。

1本1時間半掛かった作業が、残り5本を僅か2分で終了。

叩く事に思い至ってから気付いたのだが、数年前なら最初に叩き込む手段に訴えたはずだと思った。

最近脳みそ使ってなかったからなぁ…。きっと錆びついたんだ。元からたいした脳みそじゃないが。

長文携帯で打つの親指疲れる。

寸止めの極意

不要になった滑り止めシートを処分しようと、細かく裁断していた。あまりにも長いため、裁断しないとゴミ袋に入らないからだ。

材料はゴムとビニルの中間の質感の物で、厚さが3ミリ程あり、普通のハサミではとても切れない。カッタでは刃がいくらあっても足りず、金切り鋏では切れるものの、疲れる事甚だしい。

前に金切り鋏で切った時には、手の皮が剥けてしまったし。

何か良い道具が無いかと考えを巡らせてみると、良いモノがあるのに思い到った。

昔、教師が手製のテスト等の藁半紙を切ったりしていたアレ、ギロチンの親戚みたいな奴がしまってあったはずだ。アレで切れば楽チンだろう。

でもアレはコツがあるみたいで、なかなか上手く切れないんだよなぁ。でも綺麗に切る必要もないので、ジャカジャカ切ってしまえば良いか。

切り始めると、案の定上手く切る事は出来なかったが、作業が進むにつれ上達していった。

どんどんペースが上がり、左手で送り、右手で切る動作が流れる様に行われだした。

送った左手を切断する部位のギリギリに添え、思い切りよく刃を降ろすのがコツ。しかし思い切り過ぎると、床に手をぶつけるのが玉に疵。床にぶつける直前で手を止めるのが肝要だ。いわゆる寸止めってヤツだ。

順調に作業を進め、ラスト近くなった時、右手を降ろす最中に左手の人差し指が出過ぎているのに気付いた。

ヤヴァイ!指切れちゃう!

咄嗟に、そして必死に右手の動きを止めたが、少し人差し指に刃が接触した。だが指は欠損していない。

ふぅ、危なかった。指を見ると、指先の皮が2ミリくらい剥けているが、全然問題無いし。

その後通り掛かった後輩に、今の件を話し、寸止め成功だゼ!って云ったら、刃が接触した時点で寸止め出来てないじゃないっすか。と言われた。



確かに。