ヘッドバンキング | 御行奉為

ヘッドバンキング

先日書いた、ずっと出勤して来なかった部下が、今日から出勤してきた。

そりゃもうこき使いたかったが、訳あって普通に使った。

あ、関係ないけど、そいつが買ってきたお土産職場に忘れた。

昼休みに休憩所でテレビを見ていたのだが、途中で彼は居眠りを始めた。強行軍で福井から帰ってきたのだ、疲れているのだろう。そっとしておいた。私は優しい上司なのだw

ソファのひじ掛けに肘を置き、その手を眉間に当てて、頭を押さえて安定させていた。

話は変わるが、彼は汗っかきである。今日の休憩所は濡れた衣類を乾かすため、ストーブを焚いていた。

暑がりの彼は、一年は2季しかない。夏と秋だけだと豪語している。4~10月が夏で、11月~3月が秋だそうだ。

そんな彼にとって、今日みたいな暖かい日にストーブを焚くなど、汗まみれになれと云われたようなものだ。だが1番下っ端のため、わがままは言えず、我慢しながらのお昼寝であった。

案の定、たらたらと汗ばみ始めた。

そこでだ。汗ばみ始めた彼の顔は滑り易くなっている。眉間の様な不安定な場所に手を当てていては、滑ってしまうのではないか?

テレビそっち退けで彼の観察をし始めた。だけどストーブは消さない私。何せ乾かしてるのは、何を隠そう私の上着だからだ。

見ているうちに、少しづつ彼の顔がずり落ち始めた。ある程度ズレたところで、カクンと頭が落ちる。

目をつむったまま、元の状態に戻す。しかし数秒もするとカクン。戻す、カクン。以降それの繰り返しである。

徐々に苦悩の表情を浮かべるものの、起きようとはしない。顎辺りを押さえれば安定しそうなもねのだが、頑なに眉間を押さえている彼。

カクン・戻す。カクン・戻す。頭を前後に振る様は、あたかもヘッドバンキングの様だ。

昼休み終了の音楽が流れると目覚めたが、何やら苦しそうな表情だ。私が見つめているのに気付き、何ですか?と云った表情を浮かべた。

私が云うべき事は、ひとつだった。

「顎支えた方が良いんじゃネ?」