その朝は、渋谷の喧騒を避けてホテルを出て北西の代々木公園へ向けて歩いた。
前日、よさこいで賑わっていたケヤキ並木通りは静かで、そのよさこいの賑わい以上のはやる心を迎えてくれていたNHKホール前は、鉄の格子門が閉ざされ、大きく「厳重警戒実施中」の貼り紙が何枚か、門の外には何人かの人たち、カメラもいるようす‥前夜の男女中高年中心の熱気の行列の余韻は微塵もなく。
何かあったのか‥‥
そっと通り過ぎようとした時、門の内側から二人ほどの人を携え“どーもくん”が出てきた。
なーんだ。みなさん笑顔。
通行人もほとんどいなくてすまして通り過ぎた。(どーもくんに会えたのに)
(ま、いい。)
代々木公園に入る。
掲示板の園内地図で、どこから出て何線の何駅で電車に乗ろうか、朧げにだけ見当つけて公園を歩き出した。
8月29日、前日の雨から急に少しだけ秋めいたような気候だけど、園内にはいく種類もの蝉の鳴き声が響いていた。
2022年8月28日
NHKホール2階L15列
斜め左上からステージを見おろす位置だ。
五郎さんのギター演奏と宏美さんの軽快で明朗な歌声にぐっと引き込まれる一部の前半。
一部の後半に宏美さんお一人のMCで東京国際フォーラム直前の出来事のお話をされた。
悲しみを微塵も感じさせずやり遂げられた国際フォーラムを思い出す。そこには五郎さんの支えもあった。
そのお話を聞きながらニ階席から見おろせる一階席の方々の後ろ姿に、この一人ひとりもいろんな出来事を乗り越えてここに座ってるんだな、って思うと余計に胸が熱くなった。
しんみりしても歌声は明るく力強く優しい
お二人のオリジナル曲をこんなに浴びるように聴けることは二年前に想像もしていなかった。
二部。
オーケストラの『囚人の歌』演奏からレ・ミゼラブルの世界へいざなわれる。
バンドバージョンでは、巧みな照明で
オーケストラバージョンでは迫力の音で
このツアーでどちらも素晴らしい
演奏と歌と光の世界に身を置けた幸せ
そして今日も
カフェ・ソング
五郎さんの声は若者の声だった
大人の包み込むような歌声の
彼を帰して
見事な振り分けの歌唱
その文章の長さから、タイトルを“卒業論文「カフェ・ソング」”とした私のほんの二年間のカフェ・ソング遍歴を記したブログは今年の一月。そこではまだ決定していなかった今年のツアー。
ジョイントコンサートはこれでもういいかな、と感想を漏らしたその四ヶ月後に、ロームシアター京都 2022プレミアムコンサートの初日の席に付いていた。
さらに東京国際フォーラムのプレミアムオーケストラコンサートからNHKホール追加公演まで
2020年の2月、私の胸をざわつかせた聴き知らぬ一曲の歌が二年半でこんなにも大きなところへ私を連れ出してくれた
こんどこそ、本当に『卒業』にふさわしい
これはカフェ・ソングの長い長い講義だった
のかもしれない
昨年のプレミアムコンサートのあとは、ソロコンサートが早く観たい気持ちへ動いていたけれど、今回のプレミアムコンサートツアーが終わり、ちょっと不安がよぎった…
ソロコンサートのそこに、宏美さんがいないことに物足りなさを感じやしないか
ええ、それほど素晴らしかったです
そして、来年!
ソロコンをお待ち申しあげます
以下、別件で長くなります。
ご興味のある方だけ‥🙇♀️
・・・・・
クラウドファンディングについて
私の職場では数年前からクラウドファンディングを利用した事業が一件あります。私は直接そのプロジェクトに関わっていませんから、それがクラファンにより成り立っていることをあとで知りました。
そしてやはり、ある種何で?という感情がありました。
クラウドファンディング自体、そういう何か人の良心を上手に発動させるための若干得体の知れないところがあるのでしょう。だからこそ、説明が難しく丁寧を尽くすべきものです。
大抵はこれから成し得る何かのために、余裕のある方が投資したり、余裕がなくてもその事業を実現してほしいと熱望する期待に支えられ成立していくものかと思われます。
私の職場では事業により成り立ったある文化資料を世界中の人が見ることのできるものへ進める中で私も少し関わっています。
なので、クラウドファンディングの何たるかは多少は分かっています。
私は五郎さんのブログに、プレミアムコンサートツアーの感動を後世に語り継ぐ目的の品をクラウドファンディングにされた「経緯」をお聞きしたくコメントしました。
一日置いて五郎さんはブログに、(略しますが)クラウドファンディングの説明は難しい。(発案に対し)共有したいなと思う方が参加し、思わない方は無関心で良い という風に記されました。
もちろん五郎さんはそんなに強い気持ちで書かれた言葉ではないでしょう。
また、わたしたった一人に向けられた言葉でもないと思いますが、経過的にそう受け取りもしてしまいました。
わたし自身は、その文章の直後に対比的に五郎さんお得意の遠隔的な表現を上手に駆使されたコメントを引用し、感銘を受けたと書かれており、こちらが無関心を持たねばならない以前に、わたしの方が無関心の先に追いやられたような(そんな卑屈な)気持ちにもなりました。
わたしにとってはこのクラウドファンディングを共有できるかどうかの自己確認であり、皆さんも心理的に無理してではなく参加できるか、そして、それは心は通っていても物理的な現実に無理な者も大勢いることもわかった上でお話ししてほしい‥というとても重要なところだったのでコメント欄へ届けました。
質問の中で書いた
物理的な証しがなくても〜その場所、その空間が最大の共有財産〜その思いだけは大切にしていたいと思います
これは負け惜しみでも、クラファンの価値を下げるものでもなく、わたしの中の真実で支えの想いです。
五郎さんにとって反射的な共感が何よりの支えでおられるのも理解しますが、思いをぐっとこらえる方々、思いを素直に伝えたいと表現された方々〜そんなファンの言葉も大切に思ってもらえるよう、応援を続けられたら…と思いますm(_ _)m
実はそこに広い世間との窓口もあるとわたしは思っています。
追伸
観点を変えると‥うぶごえで見る説明の写真集には資料として残される価値は十分にあると思います。パートナー数しか発行されない点で価値がどれほど活用されるか、加えて後世に残すなら、お考えかも知れませんが国立国会図書館等への寄贈も願いたいところ…
こんな風にお節介にも考え巡らせてしまうんです
(黙ります)
あ、
私がパートナーになるとしたら‥
それか。
自分でヒント見つけました。
まだ、考え中です。
切り捨てないでください🙇♀️