今回の作品、書類ケースを和風に仕上げたい、
というところから始まった下地選び。
下地の色は決まったものの、さて、何を描けば和風になるのだろうか。
箱物は前にも作っているけれど、やはり側面も描かなくては。
前回のをシリーズ化して団子・大福というのもありかもしれない。
でも書類ケースが和菓子だらけというものね。
そこで思いついたのが、
『和柄』
着物に使われていたり、柄入り和紙にプリントされていたり。
そして何となく落ち着く。
どんなに華やかな色を使っていてもドキドキしない。
どんな柄があるのか、
そして果たして描けるのか。
大きい箱と言ってもあくまで側面ですからね。
どれもこれも素敵で。
でも実際描くとなると、
色鉛筆なら、とか、
筆が欲しい、とか、
細かすぎて物理的に可能な領域を脱している。
あーでもない、こーでもない、と言いながら選んだ柄、
それは、
この柄です。(←ちょっと見にくいですね)
一番大きい紙のものが『青海波』
発祥は古代ペルシャだそうで、シルクロードを渡って来たと。
無限に広がる波の文様から、
『未来永劫の願い』が込められた縁起の良い柄といわれています。
そして細長い紙のものが『紗綾形』
これは卍を斜めにくずしたものらしく、仏教と深いつながりがあり、
また、『宇宙』や『無限』を表していて、家の繁栄や長寿を意味しているそうです。
最後に丸い紙のものが『毘沙門亀甲』
七福神の中で、財宝や福徳をもたらしてくれる毘沙門天様の甲冑に
この文様が使われているところから毘沙門亀甲と名付けられたそうです。
ということは、『財』『福』にあやかれる?ということかしら。
ともあれ、選んだ文様が良い云われのものばかり。
描く前からワクワクし、下書きだけで出来上がった気持ちになってしまったのは、
『福』の力でしょうか???