子ども・子育て新システムの基本制度案要綱を読んで ⑫


独断と偏見で書いています。◎が個人意見。批判はご自由に


Ⅷ その他

○ ~ 前略 ~ 地方公共団体、労使代表を含む負担者、子育て当事者、NPO等の子育て支援当事者等が子育て支援の政策プロセス等に参画・関与することができる仕組みとして、国に子ども・子育て会議(仮称)を設置することを検討する。

◎ この種の会議って、本当にサービスの受益者の声が反映するのだろうか。受益者代表も入っていますよという体裁を整えて、政府・財界のアリバイ作りに利用されないことを祈る。さすがに、民主党政権なので、労働者代表を入れるようだけど、受益者代表ではなく、負担者代表のようであるし、民主党を支持する労働組合から選出されるであろうから政府の応援者?。

○ 具体的な給付設計、費用負担等について、ワーク・ワイフ・バランスを推進する観点から制度の検討を行う。

◎ これは結構なこと、大いにすすめてもらいたい。

○ 給付設計に当たっては、子ども・子育て支援における地方の自主性を発揮する立場から、可能な限り、地方の自由度を尊重することを基本とする。

◎ これまで指摘してきたとおり、最低の基準があって、それをクリアしたうえでの上乗せ的なサービスの向上であれば大賛成。その逆で、地方の財政がひっ迫しているため基準もなしにサービスの低下を容認するような中身であれば反対。

○ まちづくりと連携して子育て支援施設の整備を推進する仕組みづくりを行う。

◎ 子育てにとっても、バリアフリーは重要な課題、まちづくりと一体的に利用しやすい子育て支援施設を大いに作っていただきたい。ぜひ推進してください。

○ すべての子どもを対象とした放課後子ども教室推進事業については、放課後児童給付(仮称)との関係について検討する。

◎ 学童クラブとの関係がどうなっているのか、位置付けを理解していないのでノーコメント。


Ⅸ 工程

○ 23年通常国会に法案を提出、25年度の施行を目指す。

※ 国及び地方の恒久財源を確保しながら25年度の本格施行に向けて段階的に実施する。

※ 待機児童解消対策、現金・現物給付の一体的提供など、23年度から実施できるものは前倒しして実施する。

※ 新システム実施にあたっては、成長戦略策定会議等との連携を図る。

※ 子ども・子育て包括交付金(仮称)をはじめとした国と地方の役割に関する具体的な制度設計に当たっては、実施主体である地方が新システムを円滑に施行できるよう地方の意見を反映するとともに、地域主権戦略会議が進めている一括交付金の制度設計や国と地方の協議の場での議論との連携を図る。

◎ また出ました、恒久財源。これは消費税の増税以外なにものでもないのに、何故、明記しないのか。消費税増税以外に恒久財源を考えているのであれば、「消費税以外にも」とか「消費税以外に」とか記述するはずなのに、それがないということは消費税増税しかないのは自明の理。


続く

子ども・子育て新システムの基本制度案要綱を読んで ⑪


独断と偏見で書いています。◎が個人意見。ご批判はご自由に


Ⅴ 幼保一体化

○ 幼稚園・保育所・認定子ども園の垣根を取り払い(保育に欠ける要件の撤廃等)、新たな指針に基づき、幼児教育と保育をともに提供する子ども園(仮称)に一体化する。

○ すべての子どもに質の高い幼児教育・保育を保障するとともに、家庭における子育て・教育にも資するため、幼稚園教育要領と保育所保育指針を統合し、小学生学習指導要領との整合性・一貫性を確保した新たな指針(こども指針(仮称))を創設する。

○ 子ども指針(仮称)に基づき提供される幼児教育・保育について、資格の共通化を始めとした子ども園(仮称)としての一体化を促進する。

○ 子ども園(仮称)については、現在の幼稚園、保育所、認定子ども園からの円滑な移行に配慮しつつ、学校法人、社会福祉法人、株式会社、NPO等、多様な事業主体の参入を可能とする。

◎ 現在の認定子ども園が増えない原因を究明し、新たな指針に基づいて子ども園で子育て・幼児教育・保育を担うこととしている。認定子ども園へ子どもを預けている親へのアンケート結果では、保育時間が柔軟に選べる・就労の有無にかかわらない施設の利用等の理由で8割の親が評価(どちらかといえば評価を含む)している。そうすると、幼保一体化が即、間違いとは言えない。それよりも、問題点として都道府県等の連携や国の財政的支援が不足している点をどう補っていくのかという観点が大切である。認定子ども園は、都道府県知事が認定するが、この認定制度がなくなるということは、都道府県の関与がもっともっと少なくなることを意味する。果たしてどうなんでしょうかね。


Ⅵ 新システム実施体制の一元化

○ 新システムを一元的に実施する子ども家庭省(仮称)の創設に向けて検討する。

◎ 文科省と厚生労働省にまたがっている国の子育てにかかわる部分をまとめてひとつの省にしようということで、憲法の理念に沿った国の役割を積極的に果たす省ならば、賛成ですが、もっと国が関与することを考えていれば、一行で終了するような事柄ではないと思うので、とっても心配。(予算の配分だけをする官庁にならないことを祈る)


Ⅶ 都道府県が行う市町村支援事業

○ 子ども・子育て支援施策のうち、広域自治体として市町村を支援する事業、社会的養護を始め都道府県事業として位置づけることが適当であると考えられる事業について、新システムに位置づけることを検討する。

◎ 総花的で、具体的な内容が見えてこない。具体的な内容はこれからなのか、何もしないことが前提なのか、これも心配。


続く

子ども・子育て新システムの基本制度案要綱を読んで ⑩


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Ⅳ 費用負担

○ 社会全体で子ども・子育て支援を支えるという観点から、社会全体(国・地方・事業主・個人)により、必要な費用を負担する。

○ 両立支援・保育・幼児教育給付(仮称)に、事業主・個人が拠出することを検討する。

◎ 費用負担でことさらに「社会全体」を強調するということは、国の負担を軽くしたいのかと勘ぐってしまう。労働保険に新たな財源を求めるという考え方はアリかも、次項との関係からも。

○ 国及び地方の恒久財源の確保を前提として実施する。

◎ 消費税増税は反対です。きっぱり!

○ 既存の特別会計(勘定)の活用などにより、子ども・子育て勘定(仮称)を設け、各種子ども・子育て対策の財源を統合し、市町村が自由度を持って必要な給付が行うことができるよう、子ども・子育て包括交付金(仮称)として、市町村に対して必要な費用を包括的に交付する。

○ 子ども・子育て包括交付金(仮称)の算定基礎は、児童人口などの客観的な指標を基本とするが、両立支援・保育・幼児教育給付(仮称)について需要量に応じた要素を加味するなどを検討する。

○ 市町村は、子ども・子育て特別会計(仮称)において、子ども・子育て包括交付金(仮称)と地方からの財源をあわせ、地域の実情に応じ、給付を行う。

◎ これまでの様々な地方交付金のうち子ども支援関わるものをひとまとめにして交付し、市町村の裁量に任せるということを役所的に書いてるものと理解する。なお、最後の「地方からの財源をあわせ」の地方とは都道府県を指すのか?これまでの記述方法とは一線を画しており、ちょっと意味不明というか何かの伏線か。

○ 事業主負担の在り方は、社会全体で子ども・子育てを支える観点や、両立支援における企業の果たす役割を踏まえ、企業の経済活動に対する影響なども配慮しながら、検討を行う。

◎ せっかく、労働保険的に労使が拠出しあう財源確保と言いながら、ここでは事業主の負担を軽くしようという意図が見え見えで、このⅣの中だけでも矛盾を露呈している。法人税の減税を認める民主党が主導すると、事業主負担は減って個人負担が増えるばかりか。


続く