NHKでは、「時をかけるテレビ」という番組で、かつての様々なアーカイブを放送しておりますが、昨日、偶然に見つけました。
「江夏の21球」です。
このエピソードは、スポーツグラフィック、ナンバーという、今も発行されている文藝春秋の雑誌の、確か第一号に載っていたと記憶しております。ノンフィクション作家の山際淳司さんの名作で、スポーツを読む楽しみを教えてくれました。
そのノンフィクションを、リアルな映像と、当事者たちのインタビューで構成したのがこの番組で、江夏は勿論ですが、当時の古葉監督、西本監督、衣笠、石渡など、あの場に立ち会った方々が、自分の言葉で語っており、これがまあ、無茶苦茶面白い。
広島対近鉄の日本シリーズの第七戦、四対三で迎えた最終回、抑えの切り札、江夏を近鉄が攻め立て、ノーアウトフルベースと、江夏は絶対絶命のピンチに追い込まれます。その9回の全投球が、21球なのです。
ワンアウトを取り、バッターは石渡、そこで西本監督は、スクイズを指示します。江夏は、投げる直前に気付き、ボールをウエストするのですが、なんとそのボールはカーブでした。それで石渡はバットに当てることが出来ず、三塁ランナーはアウトになり、その後石渡は三振して、広島の優勝が決まります。
ウエストボールは、普通ストレートです。こんなことは、やれも言われても出来ない、まさに神業だったと江夏は言い、古葉監督は、チームで練習していたと言います。逆にバッターの石渡は、単なる暴投だったと言うのです。
このゲームは、リアルタイムで見ておりましたが、細かい分析をしながら映像を見ると、これが実に面白い。
もう少しで、危うく見逃すところでした。まさに永久保存版です。
※ちょうどこの頃、東京駅で、広島カープ一行と遭遇したことがありました。
どこの組かと思いました。ほとんどがパンチパーマ、やたらとゴールドのアクセをつけており、さらにサングラスです。それが何十人の集団なのです。
どう見てもカタギではありませんでした。さすが、その筋の本場のチームです。
江夏を筆頭に、山本浩司、衣笠、高橋慶彦、水沼、木下、池谷など、錚々たる面子ですからね。本職が裸足で逃げ出しそうな、すげえ迫力でした。