今年の紅白歌合戦の出演者が発表になりました。


まあ、こんなものでしょうが、久保田利伸やらTUBEやら、懐かしい名前も並んでおります。どこの誰だかわからない方々よりも、こういうほうが私のようなジジイには安心出来ます。


そんななか、今、朝ドラの主題歌を唄っている、ハンバートハンバートも出演いたします。


この、「笑ったり、転んだり」ですが、改めてじっくり聴くと、本当に凄いことを唄っております。


だって、「野垂れ死ぬかもしれないね」ですよ。朝ドラですよ。そして、「黄昏の街、西向きの部屋、壊さぬように戸を閉めて」で、「今夜も散歩しましょうか」なのです。今夜です。


これ、曲調は明るいですけど、「昭和枯れすすき」の一歩手前みたいな歌なのです。


朝ドラの主題歌のオファーを受けて、この曲を作ったハンバートハンバートも、この曲を認めたスタッフも、私はどちらも凄いと思います。


ドラマにはぴったりなのですから。



初回が批判されたものの、「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」は、2話でぐっと面白くなりました。


ところが、その後がいけない。どうにもお話が弾けません。昨日書いた、「ちょっとだけエスパー」とは対照的です。


理由のひとつは、ただでさえ多い登場人物なのに、毎回さらに新顔が増えます。前回から、生田斗真まで登場しましたが、今のところ想定内です。


それにしても、「鎌倉殿の13人」組が多い。最後には小栗旬まで登場するのではないでしょうか?


登場人物が増えれば増えるほど、ドラマそのものが散漫になってしまいます。群像劇なのはわかりますが、さすがに多すぎます。神木隆之介など、未だにまともな見せ場もありません。


唯一、エンディングの渋谷の街で踊る菅田将暉です。ドラマのなかで、お客に尻を見せるなと怒鳴る菅田将暉が、顔も見せず、ほとんど背中で踊るのです。あれは、何度見ても素晴らしい。


素晴らしいからこそ、いつか弾けると、見続けていたのです。三谷幸喜だから、見続けていたのです。


シェークスピアの演劇は、未だにあえて見せておりません。最後まで見せないということは、さすがにないと思います。



先日の、BSフジの「鬼平犯科帳」は、名作、「正月四日の客」の再放送でした。


ゲストは山田五十鈴です。毎年正月四日には、さなだそばだけを供するそば屋がありました。


そこに、とある客が毎年、その日だけ現れるようになります。その客は、さなだそばが大好物でした。演じるのは、河原崎長一郎です。


もう、この面子だけでたまらないのですが、梶芽衣子や中村吉右衛門が、山田五十鈴と並んでいるだけで、泣きそうになりました。そこにいるだけで、台詞もなにもいらないのです。


いま、スカパーで、「鬼平犯科帳」がリメイクされておりますが、松本幸四郎と中村ゆりが、長谷川平蔵とおまさを演じるとして、山田五十鈴が演じたおこうを、誰が演じられます?


一度、「鬼平外伝」として、長谷川平蔵が登場しないかたちでリメイクされておりますが、この時は、そば屋のおかみが亡くなることにして、主人の柄本明が、年に一度の客(松平健!)と対峙するように設定を変えておりました。おかみさんは確か、市毛良枝でした。


そうするしかなかったのです。山田五十鈴のような佇まいを出せる女優は、今の日本にはおりません。三味線を引く姿なんて、粋そのものです。


先日亡くなった、仲代達矢さんの記事をいくつか読みましたが、仲代さんが共演して圧倒された女優が、山田五十鈴さんだったとありました。


あの、仲代さんが仰るくらいなのです。