BORO(ぼろ)の美学-野良着と現代ファッション | 草の縁

草の縁

草の糸をつくったり。草の糸で織ったり。草木で染めたり。
そんな“ものづくり”と“しぜん”をキーワードに
つらつらと書いていきますので、末長くよろしくお願いします。

先日、M先生から招待券をいただいたので
さっそく見に行ってきましたルンルン

{23F6E61F-BEF9-4234-8D65-CADAB7CCBD30:01}

昔の人は衣服や布類を破れても捨てず
わずかな端切れもつなぎ、重ね、
世代を越えて
大事に受け継いできたといいます。
幾重ものツギハギをほどこした
襤褸(ぼろ)と呼ばれるその布は、
なんでも大量生産の現代においては逆に
極限のダイナミックな美のひとつとして
国内外から注目を集めているそうです。


{6B111620-1BBE-49A8-8A2B-D122157FF5C9:01}


この展示では、
青森の民俗学者・田中忠三郎氏が
生涯をかけて研究・収集を行った
BOROの中から
国の重要有形民俗文化財である
東北の野良着―
タツケ、マエダレ、長着などを
間近で見ることができます。
こぎん刺しや菱刺しもすばらしいです。

{45D7C4F1-7899-40E1-84E3-67AD15E5356D:01}


さらに、東北でとれた麻の繊維や
績んだ糸なども展示されていて
すごく勉強になります。
撮影禁止なので目に焼き付けてきました。

こちらのドンジャのみ撮影OK!
もちろん激写です(笑)

{80B1D1F9-08DF-4581-B6D0-B7E243326993:01}


どアップでも激写カメラハッ
細くてきれいな手績み糸の麻布だなあ。
19世紀のものだそうです。
そんなに昔の話ではないんですよね。

{4B517EE2-1367-4F0A-99B9-65BE1E60A347:01}


おーっびっくり
裂けて破れたBOROの中に見えるのは
なんと麻のスサではありませんか!
繊維をとった後のクズが
こんなところに使われていたなんて。
すごい!!

{E8518EEC-3AB4-4D35-BFB3-99CCEC6A0EFE:01}

ここも、ここも。

{A0EF4545-46CE-49D8-AE4C-F459F9367F6C:01}

この中もスサでいっぱいです。

{E5262A4B-826C-4B10-B719-EF916FD6F174:01}


布はもちろん、
繊維をとるときに出たクズでさえ
ひとつも無駄にはしない。
先人が当たり前のように受け継いできた
究極の「もったいない」の精神を
見せていただきました。

4月10 日(日)まで
神戸ファッション美術館にて
開催されているので興味のある方は
ぜひ足を運んでみてください。

{5CE44A97-3F05-458B-B4E9-0CFA5889723F:01}

さらに、東京*浅草の
アミューズ ミュージアムでも
素晴らしいBOROに出会うことができます。

布の絵画BORO
~美しいぼろ布展~


もちろんご存知の方も多いと思いますが、
まだ行ったことがないという方、
ぜひおすすめします!
私も何度でも行きたい大好きな場所です。

貧しく過酷な生活のなかで
大切に繕われた布のぬくもりや
家族への想い、
垣間見えるお洒落心に感動必死ですよ~キラキラ